さて。お次は幽霊ふよふよの甲斐樹だ。ぺらり、紙をめくる。
椎名くんへの歪んだ愛情表現が好きです
執着心めっちゃ好き
「……らしいっすよ」
「ふぅん? そりゃ、どうも」
「あれ、それだけですか」
「欲しい相手から言われるなら、嬉しいけどさぁ」
ちらりと金髪の男を見る甲斐樹。どういう関係性かうっすら把握した俺は、内心で金髪に合掌する。こんな幽霊がまとわりついてる男に好かれるなんて、とても運のない人だと思う。
これ以上関わるのが怖いので次に行こう。
「次は神谷瑛成……さん。四位でーす」
「……、どうも」
微妙そうな顔をしながら神谷は登壇する。おそらく俺の言い方がカンに障ったのだろう。コメカミを揉み苛立たしげな色を引っ込めた神谷は視線で続きを促した。
ほいな。
じゃあありがたく続けさせて貰いますかね。
初めは嫌っていたのに好きだと気づいてからは由のことを心配しているツンデレが可愛い
「ツン……」
「如何にもって感じの見た目ですよね。チョロそう」
「……さっきから僕に対して当たりきつくないですか」
「同い年だからですかね。やー、仲良くしたいわー」
「このおちょくる感じ、江坂書記に似たものを感じる」
「気のせいですよ」
俺はあんなに明るくない。おちょくってるのは否定しないけど。ツンデレ、と小さく呟くと俺の背中を叩き退場する。なんだかんだ許してくれるあたり、人が良いのは本当だろう。
さて。お次は三位の方々だ。
「三位は三人いますね。夏目久志、牧田朱満、漆畑蓮」
誰が誰だか。
呼んだ順に並んで貰う。
「ちなみに一番好きなキャラ部門では漆畑さん、二番目に好きなキャラ部門では夏目さんの得票数が多いです」
「なんでそんなこと言うのかねぃ」
「えっ? せっかく分かりやすい結果が出てるので三位でも優劣はあるって示した方がいいかと思いまして」
「余計なお世話……」
茶髪ポニーテールは少し拗ねたような表情をする。横ではあとの二人がどや顔でマウントを取り合っている。ま、結局全員三位なんだけど。
「じゃあ夏目さんからいきますよ」
由の事情を知っていて1番に助けてくれる素晴らしき理解者なところ
甲斐甲斐しく世話焼きオカンタイプの攻めが好きなので
赤が大好きなのが伝わってきて可愛いです。
包容力の高さ
由への想いの強さがとても良き
ワンコ具合がドストライク
「ありがとう。赤のことなら誰にも負けないって気持ちでやっていきたい。つかどっちの部門でも微妙にあぶれたポニーテールはもう選外だよな」
「お前も同じポイントだからねぃ!? ってか純度百パーの二番目野郎にとやかく言われたくねぇわ!」
「あーハイ。醜い争いはやめてください。次、牧田さんの行きます」
「淡々としてんなぁ?!」
「急いでんすよ」
なんたってデートなのである。
牧田キャンセル、「〜ねぃ」みたいな喋り方、格好良い💕
喋り方とかとにかく可愛い
「ラスト、漆畑さん」
「ちょっと待てい! 一言くらい喋らせてよ!」
「……さっき夏目さんの時に話したじゃないすか」
「回数制なの?!」
「もう、一言だけですよ。さ、あざとい話し方でどうぞ」
「っ、俺が椎名を貰うから!」
「はい、宣戦布告ありがとうございました。次、漆畑さん」
好きすぎてストーカーしちゃうところ
一途なところ
キャラがぶれないところ
由めっちゃ好きだけどメインcpにはならなそうなところ
「メインカプにはならないところ……ッ!」
笑いながら呟く夏目さんに漆畑は目を怒らせる。
「青、息の根止めてほしい?」
「選外に何ができんだか」
「一先ず夏目の系列のコンピューターシステムを潰す」
「やめて」
あっさりと敗北した夏目さんに力関係を垣間見た気がする。多分、いざ怒らせた時突飛な行動をとるのは漆畑の方だ。
「にしても、ストーカーなんてしてんの? 知ってたけどヤバい奴だねぃ」
「嗜みだよね」
「どこの国出身ですか?」
思わずツッコむが、漆畑は素知らぬ顔。図太い奴である。
(4/10)