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「おい!てめぇ…六道骸!」
「姫が話してんのに、馬鹿らしいってどういう事だ?」
「クハッ!こんな話を、聞かせる為にわざわざこの僕を?実に馬鹿らしい…あなた方はこの娘を信じるのですか?」
空気が張り詰め、バジルや雲雀以外…皆それぞれ顔を見合わせ
「十代目には…失望した。姫を俺は信じるぜ!」
「獄寺と同意見なのな!」
「姫ちゃんを襲うなんてサイテーです!ハルは許せません!」
「ツナ君…そんな人だなんてっ!」
「女子を襲うなんて何事だああ!!極限許さん!」
「ランボさん、ツナ嫌いだもんねー!姫は大好きだもんね!」
一人の女子の意見だけで、まるで今までの戦いや絆が嘘のように、かつての仲間達はツナを加害者だと思い込み、怒りと悲しみを含んだ目で…あんなに優しいツナを罵倒する声を上げていたた。
あんなに近くにいて、高め合った絆を放り捨て…肩を震わせ、自分を庇う嬉しさに泣いている愛川姫へと乗り換えたのである
「…こんな、沢田殿の意見はっ…!」
「あいつ、急激な成長と力でなんでも出来ると思ったんだろうが…またネッチョリ鍛え直してやる!」
「リボーン殿まで…!」
「無駄だよ、もうあいつらは…あの子の事を何も思ってない」
「っ、これが…ボスの、仲間…?」
クロームとバジルが驚愕する中…雲雀の言葉通りに、先日まで仲間だった筈の人間は、愛川を中心に今後ツナをどうするか話し合っていて…肉体的指導など、物騒な単語まで繰り広げられていた
そしてその五秒後
骸のズボンのポケットの携帯から
ツナの意識回復した連絡が入る
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