「……え…?…オサムちゃん、今なんていった?」
私は耳がおかしくなっただろうか…
オ「千歳が退部するらしいわ」
いや、大丈夫。ちゃんと機能してたよ私の耳
嫌な予感も的中してたし……
「ちーくんが退部?準決勝前なのに……」
どうして……と思わずオサムちゃんに言ってしまったら、「本人が言うたんや、好きにさせてやれ」というあまり納得のいかない返答が返ってきた。言っただけで紙を渡していないなんて何か引っかかる。
銀「事実、千歳やなかったらあの不動峰の大将は抑えられへんかったしな…」
小「ホンマ不思議なやっちゃ」
金「ん?おっしゃーワイが連れ戻して来るで!!うおおおおお………!」
金ちゃんが走り出したとき、私が止める前に蔵が反応し、金ちゃんの行く手を阻んだ
白「そっとしときぃや………金・太・郎」
……どうやら今日の蔵は一段と迫力があるらしい。何故か語尾に黒いハートがつきそうな勢いだ(……黒いハートってどんなのか自分でもわからない)
ちーくんの退部宣言が部長である蔵に、責任という二文字が深く突き刺さってきたのだろうと思うけど、そんな蔵になにもできない自分が悔しい
……それにしてもなんだろうこのジメッとした空気は…
オ「おし!!次はいよいよ準決勝、青学とやーっ!!」
なんとも言えないジメジメ空気を変えたのはオサムちゃんだった。こういう時に凄いから皆がなつくんだろうなぁ。……私もマネージャーとしてちゃんと責任を果たして蔵のサポートしなきゃ。
「青学は部長の手塚さんを中心とした、バランスがとれた良いチームだけど、」
オ「あなどったら負けるでぇーっ!!」
………なんとでかい声。私の言葉がかきけされた。まあ、言いたかったことは同じだからいいんだけど…。
「オサムちゃんのいう通り。だけど、ダブルスが極端に穴……その上黄金ペアも負傷、さらに穴の状態。その穴だらけのダブルスを2つ取れれば、」
オ「自分ら負けへんでぇ〜〜〜っ!!おお〜〜〜〜っ!!」
またしてもいいたいとこをとられた。まあいいんだけど、オサムちゃんちょっと
白「声デカイわ…」
思っていたことを蔵に先に言われた。もう何?皆私に喋るなと言いたいのか……泣いていいかな?
オ「そーかぁ勝ったらお前達に流しソーメンおごったるわぁ!!」
なぜそこに結びつくのオサムちゃん。………突っ込みたいけど、もう先に言われるのも嫌だから黙っておこっと。
ユ「…」
小「…」
謙「ビミョー」
銀「…」
……………突っ込まないの!!?誰か突っ込んでよ!!え?皆関西だよね!!?今の突っ込むとこでしょ!!?違うの!?
オ「んじゃ、オーダーを発表すっぞ!!ハッすっぞ!!ほな、理緒ちゃん頼んだで」
………結構誰も突っ込まないのね…。もういいよ、私は知らないわ
「はーい……」
そんなことより山が残っていたんだった。謙也と誰にしよう…。やっぱり光かな?ちーくんはもう帰ってこないのかな……
白「…………」
悩んでバインダーに挟まれた紙に夢中な私は、私を見ている蔵に気がつかなかった。
「S3 先手必勝油断大敵…蔵頼んだ」
さあ、突っ込め!!ポ○モンOPか!!って突っ込んで!!
白「………不二辺りやな」
華麗にスルー…そうですか、こいつらは私が頑張って仕掛けて元気付けようとしても無駄なのね。あーもういいよ、皆関西人やめてしまえ。……とは言いつつ、蔵の様子がちーくんのことがあったにせよ、どこか可笑しい。なんだろう、こう落ち着かない感じ?そわそわじゃないけど強張ってるっていうか……
「……D2小春ちゃん&ユウジ、いつも通り笑いをぶちかましちゃえ」
ユ・小「おっしゃぁーーっ!!」
「S2 銀さん、多分河村君ってパワー自慢が来ると思うから、頼んだよ。そしてD1だけど………オサムちゃん…」
オ「…理緒ちゃんの好きなようにすればええよ」
どうしても決められなくて、やっぱりオサムちゃんに決めてもらおうとしたけど、オサムちゃんの目は私に全てを託すと言うかのように真剣に私の目をみていた。その時間は思いの外長かったのか、皆頭の上にまるで?を浮かべながら私とオサムちゃんを見ていた。
長時間悩むわけにもいかない。試合はあともう少しで始まってしまう。ここはちーくんを待つわけにも……
「………うん、よし。D1は謙也&光、謙也足引っ張らないように」
光「引っ張ってもええですわぁ」
謙「アホ抜かせ!!」
この判断が吉と出るか凶と出るかわからないけど、後悔はしてない
「S1は金ちゃん、多分えちぜ」
金「待ってろやコシマエーッ!!」
そうか、ここにきて尚遮られるのか私……。
よし、声を大きくするために喉を潤してくれる飲み物を買いにいこっと。
ガコンッ
………あー…、いつもの癖で炭酸買ってしまった。スポーツドリンクにしようと思ったのに。しかもお釣りの50円は十円玉で返ってくるし……
「今日の運勢もしかして最悪?」
「……理緒ちゃん?」
自動販売機の前でもんもん悩んで邪魔したかと思い、すみません!!と急いで私は振り向いた。
ん?でも、私の名前を言わなかったか…?
白「理緒…おっそいなぁ…」
あいつ迷子になったんとちゃうか?案外抜けとるとこあるしな……。
にしても、
白「…どこの自動販売機まで買いにいったんや…?」
「ーーー!!」
「……」
白「……ん?理緒の声?」
白石が声のする方に歩み寄ると、そこには理緒と
「周助くん!!」
不「やあ…久しぶりだね、…元気にしてた?」
不二周助がいた
咄嗟に白石は茂みの中に身を隠し、話を聞いていた
白「(理緒は青学との面識はないはずや。しかも下の名前で呼ぶほどの人物もおらへんはず…。……となると…やっぱりあのペンダントの相手は…不二くんか)」
「もう何年もなるから覚えてないと思ってたよ…!!」
不「ははは、僕はそんなやすやすと忘れないよ………初恋の女の子の顔はね」
白「!!!!」
「へっ!!?」
さあ、
物語のエンディングまであと…………
あとがき
久々なので書き方が変わっていると思われます。
放置してすんまそん←
とうとう彼がでてきましたねぇ〜♪
ここで幸村も絡ませたらどうなるんだろうかwwww
というか、更新がんばります!!!
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