橘「(次は6打目で決めるてや…)」




『3打目だ!!』



『4打…5打目!』




橘「(断固阻止!!)」




<0−30>




橘はボールを思いのままに打ったが、千歳にスマッシュで返された。




橘「(やはり6打目……、ッチ)」



不「こ、これが…"才気煥発の極み"」



『ドンドンドドドン四天宝寺!!』



『メッチャ凄いわ、千歳の言いよった打数でホンマにポイント決まってるわ!』




金「おおーーっ何でや千歳ーっどーなってんのや?」



白「やっぱ、あないにえげつ無いモン隠しとったでぇ」



謙「才気煥発…?何のこっちゃ?」



「ちーくんに聞かないと分からないよ」



白「せやなぁ」



「無我ってそんないいものなのかな?」



白「オレにはいらへんなあ」




「…だろうね」














桃「才気煥発……って?」



乾「才気……つまり頭の回転が速く、すばやく適切な判断が出来る頭の働きが煥発……光が発散する様にそれらが際だって目立つ事…かな」



不「要するに"百錬自得の極み"は無我のパワーを片手のみに集める事で技・回転・球種やわ倍返しに出来た。──それに対し"才気煥発の極み"は頭脳の働きを活性化させる事により、どのような打球をどう打てば、どこに返ってくるかを一瞬でシミュレート出来るから、何打目で決まるのかが彼の頭の中では見えているという事じゃない」



手「その通りだ。まるで将棋のプロが何手先で詰むのかが分かる様にな」



<マッチポイント四天宝寺!>





千「最後は粘るけん、12球で決着がつくたい」



橘「いちいちうるしゃーばい」



『あと一球あと一球!』



杏「(お、お兄ちゃん)」



『あと一球あと一球!』



菊「やばいよタッチー後がないよ!!」



『8打目…9打目…10打目…』



神「た…」



『橘さん!!』




「!不動峰…、」



白「信頼関係すごいな」






橘「(おうよ!このまま負ける訳にはいかねぇよな!!)」



桃「な、何だあの構え!?」



なんともいえない構えをして、橘は



『!』



千「(アレで来んとや!)」



技を繰り出した。



橘「あばれ球!!」





複数のボールが飛び交うなか、千歳は一球を見つけ出した。



「あれを受け止めた!?」



千「桔平ぇーっ!!」



皆は千歳が打ちはなったボールを見ていた。




そしてボールは、橘側のコート内に落ちた。




橘「見事ばい…」






<ゲームセットウォンバイ千歳 7−5!>





『ドンドンドドドン四天宝寺ッ!!』



『ワァァーーッ千歳ようやった!!』




小「千歳くぅ〜ん、まだホンマは右目の視力あまり見ぇへんのやろ?よく最後のアレ返せたわね」



「……ちがうよ小春ちゃん」





千「簡単たい。桔平のヤツ一球たりとも…オレの右目ん死角左サイドに打たんかった」



小・ユ「え?」



「ほんと一度たりとも打ってない。…すごい人」



白「(橘 桔平か…)」



千「最後の最後そこに気づかんかったら、あぎゃん打球返せとらんたい。
そう言えば"無我の境地"の奥の3つの扉の最後の扉ばってん───開かずの扉て呼ばれとったい。 他の2つの扉とは次元が違うばい!人間が入る事を許される領域ではなかってこったい。
俺の調べでは数十年前に1人だけ扉ば開いた人物が存在するとたい。それが無我の最後の開かずの扉…"天衣無縫の極み"!」












「……無我マニアがすごいイキイキしてる。なんだかなんとも言えない。ほんとに無我だけが好きなんだな…。どこがいいの?無我の境地」



白「俺にもわからへん」



謙「お前ら千歳の扱いひどおない?」

















才気煥発の極み






あとがき



いやーどうも、お久しぶりです。
ちーくんの扱いが悪いのは、私の策略です←
しかし、コミックなくした。うん、どうしようか\(^o^)/←








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