｢とうとう不動峰との戦いだよ!みんな、油断しちゃ駄目だよ｣



白｢理緒の言う通りや。油断は禁物やで。まあ、勝ったもん勝ちなんやけどな!｣



｢んじゃ、オーダー発表するね。

Ｓ１ 金ちゃん
くれぐれも暴れすぎないように。

Ｄ２ 師範と謙也
師範、謙也のお守りよろしく。｣



謙｢おい理緒｣



｢Ｓ２ ちーくん
多分、九州対決になると思われるから、気をつけてね。

Ｄ１ 小春ちゃんにユウくん
とにかく笑いとってきちゃって。

最後はＳ１ 蔵
最後にもつれ込んだときによろしくたのむよ、部長｣



白｢まかせとき｣



財｢理緒せんぱーい、金太郎がいませーん｣



｢……は？｣



財｢理緒先輩がしゃべってる間に…いや、その前にどっか走っていきましたよ｣



｢…なっ!?…もう金ちゃんめ…時間無いのに。｣





選手は皆挨拶を済ませていたので、いよいよ第一試合が始まる。



なのに肝心の金太郎がいない。




｢どこへ…？｣




小｢あ、いたわ! おーーい…!!金太郎さーん出番や出番!｣



｢意外に近くにいた…。って、あれ…？隣にいたの越前くん？｣



白｢みたいやな。もう接触しおったか、スーパールーキー同士｣



｢越前くん、なんだかオーラがあるね。｣



白｢三年になったら怖いやろうな｣



｢金ちゃんも怖そうだけど。｣



白｢怖いと言うより危険やろ｣



｢危険って…、まあ来年は光に金ちゃん任せよう｣



財｢…オレっすか？｣



白｢お前しかおらんやろ、頼むで。｣



財｢……はぁ、分かりましたよ、任してください。でも包帯は巻きまへんよ｣



白｢…えー…｣



財｢絶対巻きまへん。｣



｢あははは。…って、あらら？｣



白｢("あらら？")｣



｢…試合終わってる。｣



白｢!!｣



財｢……!｣




３人は話しに夢中で少しの間、コートを見ていなかったのだが、ほんの少しの時間で決着がついていた。



｢金ちゃん…暴れたのか。｣



白｢そうみたいやな。｣



コートには不動峰の伊武が膝をついていた。




｢"棄権"か、｣



白｢そういや、金太郎はどこいっとんや？｣



｢あそこだ、｣



白｢まったく、金太郎のやつ。行くで、理緒｣



｢はーい｣












金｢勝負やコシマ…｣



金太郎が全部言う前に金太郎の頭にチョップが降りた。




金｢え゛っ!?｣




白｢応援せんと何しとんのかなぁ？金太郎？｣



｢ちゃんと皆の応援しようね？金ちゃん、｣



金｢だってホラ見てみい白石ぃ、理緒姉ちゃん!!
ケンヤの言っとった、めっちゃ図太い体で指から毒素を出し、3つの目でごっつう睨んでくる、アメリカ帰りの大男………コシマエや〜〜っ!!｣



白｢ホンマや。まあ正確には、めっちゃ図太い神経で唯我独尊。三白眼でごっつう睨んでくる、｣



｢アメリカ帰りの帰国子女…、越前くんだね。｣



白｢な、｣




金｢せっかく東京にきたんや〜〜〜〜っ!!めっちゃ戦いたいわぁ!!｣



｢(金ちゃんかわいい…!!)｣



金｢真田っちゅうめちゃ強いゴリラ倒したんやろ？｣



リョ｢え？……ああ｣



金｢くうぅ〜〜〜〜っ、理緒姉ちゃん、空いてるコートで野試合したらあかん？｣



｢駄目だよ金ちゃん｣



白｢せやで、仲間の試合くらいちゃんと見なアカンでぇ金ちゃん!｣



金｢いややワイやるもんねーーーーっ!!｣



白｢アカン!｣



金｢いやや!｣



白｢アカン!｣



｢はは、｣



いつまでも終わらない言い争いに、理緒は苦笑した。





白｢しゃーないわぁ｣



すると白石は左腕に巻かれている包帯を外し始める。




金｢げげぇ〜包帯を!?ち、ちょっとタンマ!!｣



尚も包帯を外し続けている白石。




金｢毒手いやや!!まだしにとうないんや〜〜〜っ堪忍してーなぁ!!
マンガで読んだでぇ毒手!焼けた砂と毒を交互に突き続けて、２週間位苦しみ続けると手に毒がしみて、その手に触れし者は死に至るってやっちゃろ!｣



白｢金ちゃんは死にたいん？｣



その言葉に金太郎は必死に首を横に降った。





｢そうだ、金ちゃん今やってる不動峰戦にかてば……｣



白｢コシマエ達の青学と次当たるでぇ｣




金｢ホンマか!!｣




リョ｢……｣



金｢よっしゃ応援や!!コシマエまたなーっ!!｣




そう言って金太郎は去っていった。




白｢お騒がせしてしもうたな｣



白石は包帯を巻き直す。




桃｢ど、毒手……｣



桃城の言葉に２人は笑った。



｢うそですよ｣



白｢こうでもせーへんと、あのゴンタクレ押さえられへんやろ。ほな、準決勝で!｣



白石は片手を挙げ、去っていった。




｢また会いましょうね？｣



その後ろを理緒はついて行った。







桃｢しれっと不動峰戦の勝利宣言かよ。やるね｣



菊｢流石は昨年の準優勝校だね。｣



乾｢彼が大阪四天宝寺の部長、白石蔵ノ介だ。｣



桃｢それにしても、一緒にいた女の子かわいかったっすね!!｣



菊｢それオレも思ったー!!｣



乾｢彼女は四天宝寺のマネージャーの木村理緒だ。なんでも白石が狙っているらしい。まあ、ガードがかたい。｣



菊｢…なんでそんなことまで分かるの乾…、｣



乾｢企業秘密だ｣




桃｢…おっと、こうしちゃいらんねぇ、不動峰VS四天宝寺早く見に行きましょうよ!｣



乾｢ああ、手塚達とも合流するはずだ｣


























神｢リズムに乗…！｣



｢謙也…速っ!無駄に速っ!!｣



神尾より速く走る謙也にみんな(四天宝寺以外)は驚いた。





謙｢スマンなぁ、浪速のスピードスターの方が上やっちゅー話や｣



｢…スピードスターって…、｣



神｢(ちくしょう…)｣



そしてボールは後衛の元へ



そして、後衛の石田は構える。



｢(あの構えは、)｣



石｢ヌンッ!!｣



石田は渾身の一撃を放った。



｢(…やっぱり師範と同じで元祖波動球だ…、だけど師範には…、)｣




千｢おっスゲッ｣



橘｢！｣




銀｢ブツブツ…、それ教えたんは誰や………鉄？
ムンッ!!｣



銀が放ったそれは、２人のラケットごと２人を投げ飛ばした。



｢(師範に波動球は効かないんだよ。…蔵もか)｣




石｢(………兄さん)｣



｢謙也は神尾さんより速く、師範は石田さんよりパワーが上。だけどまだ終わった訳じゃないみたいだね。｣



白｢…みたいやなぁ｣





２人が見つめる先には、橘が見せた猛獣のようなオーラを纏う、神尾と石田がいた。























四天宝寺の実力

















あとがき

私の中で、時期部長は光に決定。←
包帯は死んでも光は巻きそうにないよね、うん。


そろそろいい加減にあの２人くっついてほしいぜ。←
蔵ノ介がんばれだな。




















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