「んだ てめーは?」
「黒曜中 2年 柿本千種……おまえを壊しきた」
「は〜〜(ったく、なんでこう毎日他校の不良にからまれんだか…けっこー地味に生きてんのに…)」
声をかけられた獄寺は髪をわしわしと乱しながら柿本千種という人物に向き合う


「わーったきやがれ…売られたケンカは買う主義だ」
「中坊同士のケンカだ、ケンカ!」
「面白ぇじゃん」
「…………見せ物せものじゃないんで」
獄寺と柿本が向き合ったことにより、外野が面白がって集まってきた
それをよしと思っていなかった柿本は、何かを集まってきた男達めがけて飛ばした
すると、額のところに数本の針が刺さって男達は血を出しながら倒れた


「なっ!て…てめー何しやがった!!」
「いそぐよ…めんどい」
「(こいつはやべぇ…)」
獄寺がヤバイものを感じた瞬間、柿本は先ほどの男に投げつけたものを獄寺にも投げた
それに気がついた獄寺はなんとかよけた
と思ったが

「!」
頬に傷ができてしまった

「ちっ」
距離を取ろうと獄寺が走ると、柿本も追いかけた
獄寺が角を曲がると曲がってくる柿本
そんな柿本の元に多数のボムが現れた
しかし柿本はヨーヨーを出し、いとも簡単にボムの火を消した
そして、

「(ヨーヨー!?)」
ヨーヨーは獄寺の元へ来ると、ヨーヨーの部分から針がでてきた


「!!!」
何とか逃げる獄寺だが、ヨーヨでの武器
そして柿本の正体に気がつき始め身を引き締める

「(こいつ、ただの中坊どころか…殺気といい、戦い方といい………プロの殺し屋だ)」




「助かるぞ、ディーノ。もし、問題の連中と同一人物なら、奴らが妙な手をうってくるのも、納得できるな……脱獄したばかりで、こちらの情報を持ってねーんだからな」
リボーンは神妙な面持ちで電話を切るのだった




「くそっ!なんでこんな時に限ってあいつケータイつながらないんだよ!!」
ガチャンと大きな音をたてながら公衆電話を切るツナに

「あ 並中生だーー」
『!』
「無視無視、近よらない方がいいよ」
「変にまきこまれたくないもんねーー」
『そんな風に思われてんだね…』
周りにいる人たちは見て見ぬふりをしてくる
仕方がないことだとは思うけど、なにもそんなに警戒しなくてもいいのに


「さっきも商店街で見た?」
「なんか並中の子、黒曜の子とケンカしてたんでしょ?」
「『!』」
「まさか」
『それって…』
私はツナと顔を見合わせた






「黒曜中だ…?すっとぼけてんじゃねーぞ、
てめー、どこのファミリーのもんだ」
「やっと……、当たりがでた」
「ああ?」
「おまえにはファミリーの構成、ボスの正体、そして、ボンゴレのお姫様刹那のこと、洗いざらい吐いてもらう」
「なに!?」
殺し屋だということに気がついた獄寺はファミリーの事を聞いてくる予想はできたが、まさか自分の慕うボスの想い人の名前が出てくる予想は出来ておらず動きが少し止まってしまう
そうしている間にも、ヨーヨーの針は容赦なくが飛んでくる


「狙いは、刹那と10代目か…!(なら、ぜってー食い止めねーと)」
獄寺は決意を決め、ポケットから大量のダイナマイトを取り出す

「2倍ボム!!」
沢山のボムが飛ぶが、柿本はまた簡単に火を消してしまう
「くそっ」
切り返しがはやい柿本のヨーヨは容赦なく獄寺にも襲い掛かる

「(はさまれた!!オレのスピードじゃよけきれねえ!)」
そう思ったとき、獄寺は後ろに手を伸ばし、ボムを掴んで…
「(できりゃあ、この技は使いたくなかったぜ!だってよ…いくらチビボムだからって…)」
自分の側に投げた

「!」
「いてーんだよ!!」
獄寺はボムの爆発の爆風を利用し、柿本の元へと勢いよく飛んだ

「!!」
「食らいな」
流石にそんなことをするとは思わなかった千種は驚くが、柿本を殴ろうとした獄寺の動きは分かったようでかわした


「おそい」
「くそっまだだぜ!!2倍ボム!!!」
再び大量のダイナマイトを取り出し投げつける獄寺に

「芸のないやつ…」
呆れたかのようにダルそうに柿本は先ほどと同じようにボムの火を消したが

「!?」
柿本はもろに爆発するダイナマイトを食らった

「へへへっザマァねーな!てめーは簡単な遠近法のトリックにひっかかったのさ…オレが2倍ボムのかけ声とともに通常のダイナマイトを放った時、(すでに放っておいたチビボムが、通常のダイナマイトと同じように大きさに見えるほど、お前に接近してたのさ)
ボンゴレなめんじゃねー…!果てな」
いつのまにか、柿本の上にはダイナマイト
「!」
周りにドガーンッというか爆音を響かせダイナマイトは爆発した


「『!』」
『今の爆発音って』
「まさか…!」
『あの通りから聞こえたよ!』
「…行ってみるか!刹那はオレの後ろにいろ…」
『うん…!』
そー…っと近くの壁からツナが見てみると…

「けっこーやばかったな」
といい、くつろぎながらタバコを吸っている獄寺がいた
「『獄寺/隼人くん!!』」
「!10代目に刹那!どーしてここに?」
『隼人くんが黒曜中の人達に狙われてるって分かったから探してたの…そしたら黒曜中の生徒と並盛の生徒が喧嘩してるって聞いたから隼人くんかなって…』
「なっ!そのためにわざわざ!!恐縮っス!今やっつけたとこっす!!」
「じゃあ、あれ本当だったんだ…つーか、返り討ちできたのかよ?結構やるじゃん」
「あっ!ありがとうございます!!そのへんに転がしといたんで…!?な、いない!!」
「『え』」
柿本が倒れていると思ったそこは煙しかなかった

「手間がはぶけた」
少し離れた場所に全身血だらけの柿本が

「なっ!!(こいつが黒曜の…?)」
「気をつけてください!奴の武器はヨーヨーです!!」
「!!!刹那!!逃げろ!!」
2人が言ってくれた時にはヨーヨーの針が私の所まできていた

『だめっ!!』
からだが動かない……!!!!

「大丈夫、君は壊さない…」
『っ!!』
思わず目をつむろうとしたら暖かい何かに包まれた
視線をあげたさきにいたのは

『ツナ…!』
「獄寺!!」
私を庇ったツナが重症かと思ったけどそうじゃないらしい
ツナの肩の先をみてみるとそこには

『隼人!!!』
私とツナの前にいた隼人くんが、針にやられた

「10代目…刹那…逃げてください…」
「は!おい!獄寺!獄寺!!」
『隼人!!』
隼人はそう言うと静かに目を閉じてしまった


「壊してからつれていく」
目の前の男はまだ諦めてない
私たちに成すすべはない…!
ツナを守れない…!


「(どーする!?刹那にも針を飛ばしてきた男だ……確実に刹那が狙われる!どーする!!)」

俺も覚悟を決めないといけないのかもしれない







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