黒曜中のとある一室では、これから二人による戦闘が行われようとしていた

「座ったまま死にたいの?」
「クフフ、面白いことを言いますね…立つ必要がないから座ってるんですよ」
その言葉にムカつきを表情で表した雲雀
確実に雲雀の機嫌を損なうであろう言葉だ


「君とはもう口をきかない」
「どーぞお好きに……ただ、今喋っとかないと二度と口がきけなくなりますよ」
「!!」
瞬間、今まで見せていた表情とは異なり、少し焦りの表情をちらつかせる雲雀

「んー?汗がふきだしていますが、どうかなさいましたか?」
「黙れ」
「せっかく心配してあげてるのに、ほらしっかりしてくださいよ」
尚も表情だけではなく、フラつきをみせる雲雀に男は笑みを浮かべ、こう言い放った


「僕はこっちですよ」

「!!!」
そう、雲雀は最早男の掌で転がされている状態
そこにあるものが見えていないのだ

「海外から取り寄せてみたんです……クフフ本当に苦手なんですね……… 桜」
男の背景には満開の桜がきれいに咲き誇っていた……






「…大丈夫かよ」
あれからレオンはざざまな物に変身してる
今はタコになってるんだけど、なかなかなんとも言えない姿だなぁ

『レオンいろんなものに変わりすぎだよね…?あ…また変わった…』
「尻尾が切れて形状記録の制御ができなくなってるんだ」
「…なんじゃそりゃ」
カメレオンだからなのかな?


「どきなさい!!」
「『!?』」
看護師さんのあせる声と共に、ガラガラと大きな音を立ててタンカーが運ばれて……


『え……』
「また並中生がやられた!!」
タンカーに、乗せらせた人物って


「風紀副委員長の草壁さんだ!」
「病院出てすぐにやられたんだって!」
草壁さんが、やられた……

「!おかしい…雲雀が敵をやっつけに行ったはずだろ…?まさか、雲雀のやつ…」
『…』
「刹那、レオンをたのむぞ」
『あ、うん』
そういうと、リボーンは草壁の口を広げだした


「あ…君…!」
「4本か」
「おい何してんだよ!!」
「他に考えにくいな」
「?」
「刹那のことを含めてケンカ売られてんのは……ツナおまえだぞ」
「…やっぱりそうなんのか…一応理由聞かせろ」
「おまえは被害者が何本歯を折られたか覚えてるか?」
そう言うとレオンが輝きだした
するとレオンは歯の形に…
タイミング良すぎない?


「何本って、さっきやられた草壁が4本、お兄さんが5本………まさか!」
「ああ、了平の前にやられた森山ってのが6本だ」
『あ、数字が並んでる』
「最初に襲われた奴は24本全部の歯を抜かれた」
「それから順番に1本ずつ抜かれた数が減っているってことは…」
『カウントダウンしてるってこと…?』
「カウントダウンに気づいてピンときたんだ、こいつを見てみろ」
「並盛中のケンカの強さランキング?」
『これがどうかしたの?』
「っ!襲われたメンツと順番がピッタリ一致してる」
『このランキングって』
「フゥ太のランキングだぞ」
「一体何がどうなってんだ?」
「オレ達マフィアには[沈黙の掟(オメルタ)]というのがある」
名前だけでも重そうな掟だ…

「組織の秘密を絶対に外部に漏らさないという掟だ……フゥ太のランキングは業界全体の最高機密なんだぞ」
え、そんなに重要な役割をあんなに小さな子が背負ってたの……?

「一般の人間が知るわけがない……姫のこともな……」
「『姫…?』」
「とにかくこのランキングを入手できるのは…」

こちら側の人間ってことだ


『結構危ない人たちに狙われてるってことだよね?4位の草壁さんが襲われたってことは、次は3位の人が狙われる………」
「ああ」
『だったらやばいよ!!次は!』
「次って……どうするんだよ!リボーン!!」
「ヤベーことになってきたな……おまえらが行け。オレは気になることを調べる。ツナ、くれぐれもやつらに刹那を渡すんじゃねーぞ 」
「ああ、まかせとけ。」
まずい、今どこにいるの……



「(どーなってんだ?欠席してる奴がやけに多いし、10代目も刹那も来てねぇ…かったりーっ)
あっ切れた……ケータイの電池切れたから帰ります」
「コラ獄寺!!きさま遅刻して今来たばっかりだろー!!」


隼人くん!


「(早くしらせなきゃ)」
奴らよりも先に隼人くんを見つけないとまずい……


[ぐいっ]
『ふにゃ!!』
え!?なに!?何事!!!
いきなり後ろに重心が!?


「え…」
あれ?ツナの上には捕獲用縄……?なんで…?


「うわぁっ!!(誰だよ!!こんなことすんの)」
「やった!」
「やったもんね」
「!?」
「刹那ちゃん、ツナさん確保っ」
『っえ!?ハルちゃん!?』
あれ?私ハルちゃんの腕の中にいる……?


「おまえ達!!何してんだよ!何だよこれは!?(てか、刹那離せよ)」
「ツナさんの学校すごく狙われててあぶないって聞いたんで、刹那ちゃんが悪漢に襲われる前に襲っておけば襲われないと思いまして」
「わけわかんないし!!今遊んでるヒマないんだぞ!!(しかも、刹那離さねーし)」
「遊んでません!!」
『ハルちゃーん、離して〜!!』
遊んでません!!って言った瞬間から首がしまってるんだよ!!
もう少ししたらお花畑が見えちゃうかもなんだよ!助けて!!


その頃黒曜中では


「骸さ〜ん、んでどーだったんれすかー?並中のボスの?スズメだっけ?アヒルだっけ?」
「ハズレでしたよ…歯をとるまで横になってもらってます。」
「っひゃ〜、生きてんのかな〜?そいつ」
「おや?千種は?」
「柿ピーは3位狩りにまいりました…そろそろ面倒くせーから加減できるかわかんねーって」
「その気持ちもわかります…なかなか当たりが出ないものね………ボンゴレのお姫様刹那にも」




「とりあえずメシでも食うか…ゲッ 65円…!」
「並盛中学2―A出席番号8番……獄寺隼人」
「?」
「早く済まそう、汗…かきたくないんだ」



なんとかハルちゃんから逃げ出した私たちは、学校に来ていたのだけど

「『ええっ 早退したー!?』」
「ちょっ コラ2人共!!来てそうそう帰るなー!!」
『(隼人くん!!)』
「(3位は君なんだ!!)」

一歩出遅れてしまったみたいだ




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