今、並盛中の生徒は
黒曜中にの生徒によって
襲われていた





そんなある日の出来事

これから待ち受ける運命に立ち向かうであろう二人の男女


1人はマフィアのボスになるために家庭教師によりその人生を変えられる沢田綱吉

もう1人はそんなボスを支える人間になるであろう如月刹那

この二人は共にこの世を歩んでいくのであった






『ツナ〜!学校行くよ〜』
「…刹那か」
『…なに?どうしたの…今日はやけにテンション低いし、暗いよ?』
「母さん俺にいろんなチラシ持たしたんだよ…護身術のためにな…」
『うわー…いろいろある…そういえば、リボーンの時にもチラシだったよね?』
「そうだぞ」
『おはようリボーン』
足元から聞こえた声に反応する
足元には家庭教師としてやってきたリボーン

そもそもツナは鍛えられる域は越えており、規格外なのだが…そしてめちゃめちゃ黒い……
本来の目的がマフィアのボスにするためなのでいいのであろう


『チラシからいいところ見つかるかもよ?リボーンのように……いっそのこと、了平先輩のボクシング部に入る?』
「それ、本気で言ってる?」
『いえ!!冗談です!!!!』
私は見た……笑顔の裏側に…"それ以上言ったらわかってるよね?刹那ちゃん"と物語っているものを


「あ、風紀委員…」
『ほんとだ…あそこにもいるね』
学校へと向かう道…今日はやけに風紀委員が多い
並盛の生徒が襲われてるから、大事になってるのかな…?

「そりゃあ、あんな事件が多発してるんだ…ピリピリもするぞ」
やっぱり…
でも聞いた話だと…


『不良同士のケンカじゃないの?』
「ちがうよ」
「「『!』」」
『恭ちゃん!』
こんな道端で恭ちゃんに会うだなんて思わなかったからびっくりしたよ!?
何やらほんとうに大変な事が起こってるようだ…

「ちゃおっス」
「(雲雀かよ…。)」
「身に覚えのないイタズラだよ…もちろん、ふりかかる火の粉は元から絶つけどね。」
『恭ちゃん頼りになる…!』
「(ムッ)」

[緑〜たなびく並盛の〜
大なく 小なく 並〜がいい〜]


「(うちの校歌じゃん。)」
校歌が鳴ったと思うと恭ちゃんはおもむろにポケットから携帯を取り出した

「(雲雀の着うたかよ!!)」
着うた校歌にする恭ちゃん流石すぎる……


「じゃあ、俺たちそろそろ失礼します。」
『恭ちゃん、またね』
「きみらの知り合いじゃなかったっけ」
恭ちゃんに別れを告げようとしたところ、珍しく引き留められる
なんだろう、嫌な予感がする……
ツナも同じ気持ちなのだろう、少し顔が強ばっているのが見えた


「笹川了平…やられたよ」
「『!』」
まさか、知り合いが被害を受けるだなんて思わなかった…
了平先輩が倒されたって事事態にも驚きだけど、本当に不良同士の喧嘩ではなさそうだ…

「あと、沢田綱吉。」
「…なんですか?」
『?』
珍しい……恭ちゃんがツナに耳打ちしてる……
うわぁ、この美形揃うとなんだかいけない気持ちになりそう……


「僕のいない間刹那を守りなよ」
「あなたに言われなくても刹那は俺が常に守りますよ」
「そう……じゃあ、いつも以上に」
「どうも」


それから急いで病院に来た私たちを待っていたのは

「お兄さん」
『大丈夫ですか?』
「おー沢田に刹那!早いな…情けないがこのザマだ」
ほとんど全身が包帯で覆われてる了平先輩だった

「どーしてこんな目に…。」
「ケガの具合はどうだ?」
「骨を6本折られて、7ヵ所にヒビ…そして…見ろ。歯を5本もっていかれた」
「なっ!」
「といっても、ボクシングで折っていてもともとさし歯なのだが」
「(笑っていいのやら…。)」
「しかし襲ってきた男…、油断したとはいえ恐ろしく強い男だった…」
『え?犯人見たんですか?』
今までの人は一瞬の出来事で誰に襲われたか分からないと言っていたのに…

「ああ、奴はオレの名を知っていた……あの制服は隣町の黒曜中のものだ…。」
「中学生ですか…?」
「うむ……そういえば倒される前に、刹那という人を知らないか?と聞かれたぞ?刹那知り合いか?」
え?!なにそれ……


『知りませんね…隣町まで行ったことないですし…』
「刹那が狙われてるな…。」
『!!』
私が狙われてる……?どういうこと……
なんで私が狙われてるのに他の人が怪我しなきゃいけないの

「そんな心配すんなって!刹那は俺が守るから
『!!』
顔が熱くなるのを感じるほどに今の言葉は嬉しい
そんなこと言ってくれて舞い上がらない女の子はいないんじゃないかな?

でも、なんで私なんだろ…?


「話を変えて悪いが、京子にはこのことを正直に話していない…あいつはすぐ心配するんでな!口ウラをあわせといてくれ」
「は?」
『え?』
口ウラをあわせるってどういうこと?


「お兄ちゃん!!」
『!』
そうしてるうちに扉が勢い良くあき、京子が了平先輩の元まで来る


「どうして銭湯の煙突なんて登ったの?(嘘じゃないの?)」
どんな作り話なんだ……

「(てか、京子ちゃんの黒い部分あるの丸分かりなんだよな…)」
「お兄ちゃん…それ本当にネンザなの…?(ああ、ツナ君居たんだ…刹那しか見えなかったわ)」
「(悪かったな、おれがいて。)」
ん?あれ?おかしいな??
ツナと京子目で会話してない??

「ああ」
「うそ!ネンザで入院なんてするの!?(ええ、刹那をおいて出ていってくれない?)」
「(いやいや、俺と常に一緒だからおいてけない」
「でも良かった…生きてて…(刹那に愛想つかれたら終わりね)」
「(絶対ないから、俺達は行くわ)」
なんだか完結?したらしい二人
私はツナに腕を引っ張られそのまま病室を後にした
……なんとなく目で交わしていた会話には触れない方がよさそうだ…


「なんでお兄さんがやられたんだろう…」
「そう思ってんのはツナだけじゃねーな」
『病院に並中生ばっかりいる…!』
見渡す限り並中の生徒しかいない……
どういうことなんだろう?

「あ! 如月さんに…ツナ!大変なことになってんな!」
『どーしたの?』
「(俺はオマケか、てか誰だっけ?)」
「ああ…部活のセンパイ持田さんが襲われた。」
「剣道部の持田センパイも…?」
「それだけじゃない!昨晩から3年で5人、2年で4人、1年で2人…風紀じゃない奴が襲われてる」
「風紀じゃないってことは…」
「並中生が無差別に襲われてんだよ!!」
「『!』」
「(まあ、お兄さんも襲われてたしな…)」
「マジやべーって、明日は我が身だぜ!!」
「俺も関係あんのかよ…」
「やっぱり護身術習った方がいいな」
「本気か?」
「さあな」
少し危機感を感じたツナの後方から見覚えのあるリーゼントが覗く

『草壁さんだ…』
「では、委員長の姿が見えないのだな」
「ええ、いつものようにおそらく敵の尻尾をつかんだかと…これで犯人側の壊滅は時間の問題です」
「そうか」
そのまま草壁さんは病院の出口へと歩いていった


「聞いたか?」
「ああ」
「雲雀さんが敵やっつけに行ったって!雲雀さんは無敵だぜ!!これで安心だ!あとは頼みます!神様!雲雀様!!」
「(そう簡単に行くか?)」
恭ちゃん無理しないといいけど……




その頃黒曜中に来ていた雲雀の周りには、沢山の怪我人が転がっていた

「オラァァ!!」
唐突に雲雀の前に武器を振り回す黒曜中生が出てきたが、そいつの攻撃は当たらず、逆にトンファーで殴られ倒れた


「やあ」
「よくきましたね」
「ずいぶん探したよ……君がイタズラの首謀者?」
「クフフ、そんなところですかね……そして君の街の新しい秩序」
「ねぼけてるの?並盛に二つ秩序はいらない」
「まったく同感です……僕がなるから君はいらない」
「それは叶わないよ、君はここで
咬み殺す」




ブチッとした音がリボーンから聞こえた
言ったいなんの音だろ

「なんだ?これ」
『まさか…尻尾が切れたの?』
「ああ、レオンの尻尾が切れた」
「…キモ」
『…というか、カメレオンの尻尾って切れるっけ?』
「これが起こるってことは不吉だ」


平和な日常が終わる音がした

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