『武くん、気をつけて!!』
「カゲに何か獣がいる!!」
カゲに武くんを見ている獣が様子を見ながら楽しそうに喋った


「カンゲーすんよ、山本 武」
「!?」
「柿ピー寝たままでさー、命令ねーし、やることねーし、超ヒマだったの。そこへわざざオレのエモノがいらっしゃったんだもんな。ついでに、ボンゴレのお姫様である刹那と一緒だしー!!超ハッピー」
「「「「「『(!!)』」」」」」
動物が理性もあり喋った驚きもあるけど、それよりやはり敵の目的は私でもあるんだ


「…あれ、人だ(刹那をやっぱり狙っていやがる…!!)」
「黒曜の制服!!」
「上の人達はお友達〜?お姫様〜すぐ、迎えに行くからまっててねーん♪他の人は、首をあらってまっててねーん。順番に殺ったげるから」
「(…こいつ…)」
「ハハハハ」
「?」
「おまえ、見かけによらず器用なんだな。さっきの死んだ犬の人形、すげーリアルだったぜ!」「(山本のやつ、まだ遊びだと思っていやがる…)」
『武くん!人形じゃないよー!!おばけだよ!!』
「刹那……あれはおばけじゃないぞ」
『え』
「あのバカ…」


「…もしかして、天然?まっいいけど…。よーい…」
おばけじゃなくて安心したのはいいけど、獣の人は思いっきりブリをつけ始めた

「ドン!」
そしてそのまま勢いよく武くんにむかって走ってくる


「おい」
「ギューン!!」
獣の人は飛び上がると、口に手をあて何かをはめ始めた
と思うと、壁に足をつけるとすごいスピードで、グルグル回りながら武くんの上を通過している

「ひゃほっ」
『な…なにあれ』
「人間技じゃねぇ!!」
また、壁に足をつけると、真っ直ぐに武くんのところへ襲いかかってきた

「ウキッ」
「!」
「いったらっきまーーす!!」
「なっ」
武くんはとっさに後ろに背負ってあった、バットを出した
だけど

『ああ!』
噛まれあっさりバットは折れてしまった


「山本のバットが!!」
バットの破片は、壁に突き刺さっていた
これでな成すすべがない

「ヒャホーゥ!!次はノドをえぐるびょん」
獣の人は口から破片を出した


「ってことは、あいつが木とかえぐったのか?」
「ありゃ、人間じゃねー!呪い!? 呪いかーー!?」

「フーー」
「「『!?』」」
何も反応を示さなかった武くんがいきなり息を吐き出した
あ、多分諦めたわけではないんだ

「なるほどな、マフィアごっこってのは、加減せずに相手をぶっ倒していいんだな?そういうルールな」
「山本…怖がるどころか…」
「あいつ、あー見えて負けん気つえーからな。バットを折られて、心中穏やかじゃねーぞ」
「やり合う前に一つ聞いていーか」
「んあ?」
「おまえナリ変わってねーか?いつ変装した?」
「ゲ……、やっぱ天然…」
「『(変わったことにすら、気づいてなかったの!)』」
それにはビックリだよ武くん!!


「まーいーや、教えちゃう。ゲーム機って、カセットさしかえるといろいろなゲームできるっしょ?それとおんなじ」
そして、教えてくれる敵に感謝だね……多分余裕があるからだろうけど…
獣の人はそう言うと歯を見せた


「『歯?』」
「カートリッジをとりかえると、いろんな動物の能力が発動するわけよ」
そうすると、別の歯を取り出し付け替えると

「コングチャンネル」
瞬間、獣の人の身体はキングコングのようになった…。

「あれは霊長目、オランウータン科ニシローランドゴリラね」
「…ありえねー…」
「うお、すげー!最新のドーピングかよ」
「だーかーら」
両手で武くんを掴かんだと思うと…

「ちがうんよ!!」
そのまま投げた
「うわっ」
ガシャァンと派手な音をたてて投げ飛ばされてしまった武くん

「山本!」
『武!!』
「くそっ!!暗くてよく見えね!!」



「あんにゃろ…、!!……………」
よかった!無事だ……!
でも、あれ………?武くん右肩を押さえてる………
まさか


「ほらほら、休むなよ〜。どこに逃げても、すぐにわかっからね。おまえにべっとりつけた犬の血の臭いが、ウルフチャンネルのオレには、」
…犬の血?
ああ、すでに死んでたのにぶつかってきたあの黒い犬か…
あれまで仕組まれていただなんて厄介だなぁ


「プンプン臭ってくるんだよーーん」
暗闇のせいでどこにいるかがわからないのは厄介……
そしてまた突然現れたと思ったら、爪で武くんを攻撃してきた
間一髪よけれた武くんだったけど、武器を持ってない彼は見ていて危なっかしい


「山本!」
「ちっ、見てらんねーぜ!」
すると、隼人くんが懐からダイナマイトを取り出した
援護をする気なのだろうか……?


「やめとけ。爆発に建物が耐えられず、山本が生き埋めになるぞ」
「くっ」
「ホイ!ソラ!」
チャンスとばかり休まず攻撃をしてくる

「刀を折られて、圧倒的に不利だわ。リーチがいから相手のフトコロに入らない限り、勝機はないわ」
「山本にその戦い方ができるか?」
「は?」
「みろ、あいつは体をかばってるぞ。まるで、相手を倒してもケガしちまったら、負けみてーにな」
「! そーだったな…(山本は腕折ったとき自殺しようといたんだっけ………山本にとって体は、大事な資本なんだよな…)」
「逃げてばっかじゃん?もしかして、オレ相手に持久戦にもちこもうとしてんの?」
「いやーーー、そーゆーわけじゃねーんだが………秋にはマフィアごっこ以外にも、大事なもんがあってよ」
武くんは頬をかきながら答える
あ、そうか…もうすぐ秋の大会だっけ…
ここで、ケガなんてしたら…大事な野球の試合に出られなくなっちゃう


「わけわかんねーぞ、ボケ」
そんな理由も知らない敵は容赦なく当たり前に攻撃してくる


「…やばいな…こんな所に山本連れてくるんじゃなかった…」
「そんなに心配なら、おまえが助ければいいだろ?」
「…はぁ?」
「いってこい」
え、ま、まって…?

「はあ!?」
ドンっと背中を押されたツナはリボーンによって、下へと落とされてしまった
うそ、でしょ……

『綱吉ー!!!!』
「うわ!!」
『ちょ、リボーン!』
「あいつなら大丈夫だぞ」
な、なんていうスパルタ…!!

「っ!!(暗くて何もみえないら、無事に着地できなかったし…!!)」
「何やってんすか、リボーンさん!」
『綱吉!無事!?』
「だまって見てろ」
「〜っ!(くっそ〜、打ち所が悪かった…結構、いってー!)」
「ツナ!!」
「んあ?誰こいつー?ザコのお友達れすか?よーし、山本逃げるし、さきにウサギを狩っとくかな〜」
「な」
「いったらっきまーーす!!」
敵は武くんから標的をツナに移し襲いかかってしまった
武器も持ってないのにツナはどうするつもり……!
って……武くん?なんでうつ伏せてるの?


「!!(来やがった…!!しょーがねーから、相手するか…!!)」
ツナが構えた瞬間

「んあ」
「おまえの相手はオレだろ?」
敵の頭になにかが当たり、ツナへの意識が手に持ってきた石を、投げつけた武くんのほうへとうつった


「こいよ。こいつぶちあてて、ゲームセットだ」
「…山本…」
「ほへー、挑戦状だ!面白そーじゃん。んじゃオレも本気を見せちゃおっかな」
面持ちが変わった武くんに楽しそうな敵の今度の変身は…


「チーターチャンネル!」
「(結構) …速え」
「くっ」
最速の動物だった
武くんは尚石を投げ続ける


「はずれっ」
でも、簡単に避けられてしまう

「いたらき!!」
その時、敵は武くんの左腕に噛みついてしまった

「山本…!!」
『武くん!』
「そいつは…」
「!?」
「お互い様だぜ!!」
武くんの腕がメキメキ言うなか、武くんは右から刀の持つ部分で、

「!!」
「あいつ、ハナから腕一本くれてやるつもりで…!!」
『武…』
「…!!」
敵を容赦なくを殴った


「キャンッ」
あまりの衝撃に敵はひれ伏せた
だけど、武くんも武くんで左腕を押さえている


「!!(…山本の腕が…!!)ごめん…山本。オレのせいで、腕が…野球あるし、大事な大会もあるんだろ…?」
「おいおい、かんべいしてくれよ、ツナ。いつの話してんだ?」
「!」
「ダチより、野球を大事にするなんて、お前と屋上ダイヴする前までだぜ」
『屋上ダイヴ…?』
え、まってなにそれ?聞いてないよ??
屋上でダイヴって何してるの二人とも

「刹那が熱で寝込んでた時にあったんだぞ」
『………ああ、なるほど…武くんがフレンドリーになったきっかけがそれだったってわけね…』
知らなかったわ…………


「それに、これぐらいのケガじゃ余裕で、野球できるぜ」
「すげーな…」
そのあと二人をなんとか引き上げて…(主に隼人くんががんばってくれた…ありがとう)武くんの怪我の処置とツナの具合を見ていた


「ディーノの情報によると、今倒したのが主要メンバーの城島 犬だ。この写真を見てみろ」
なるほどね、いろんな動物になれるけど名前は犬なのね……

「こいつらが、敵の三人組か?」
「ああ、真ん中の奴が六道 骸だ」
リボーンが出してきた写真には、右に武くんが倒した[城島 犬]
左には隼人くんと戦った[柿本 千種]

そして、真ん中には、見るからに厳つく、右頬に二本の傷が入っている[六道 骸]が写っていた




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