※友情つか家族夢? さかす前提です。苦手な方はすみません。
「冥架」
「何?」
「好きだよ」
へらっと何でもないように告げる彼。
「で?」
「冷てーなぁ」
「軽口叩く暇があるなら、仕事しなよ」
「仕事ったって」
「幸村様が困らないようにするのが十勇士でしょ」
振り向きもせずに彼から遠ざかろうとすると、音もなく目の前に現れる。 これだから忍は嫌いだ。
「退いてくれる?」
「嫌だね」
「…邪魔なんだけど」
「……」
無言でにこにこする様は圧力以外の何物ではない。 圧力をかけられるようなことは少なくとも私はしていない。 言うなれば八つ当りに近い。
「私は姉様ではないわ」
「……」
「わかってるんでしょ?」
「…あぁ」
「なら、退いてくれる?貴方に構っていると日が暮れるわ」
目の前に立ったくせに目線を一度も合わせない彼の横をすり抜けた。
子供の我が儘
「佐助」
「何?」
「好きよ」
「は?」
「姉様を好いてくれる貴方が好き」
「冥架」
「そうでしょお兄さま?」
振り向けば珍しく顔が赤い佐助がいた。
2011 3 30 02:08
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