キャラ死ネタ
主人公ヤンデレ注意報





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欲しい物は手に入れないと

安心出来ないでしょ?















夜半、忍び寄る気配に目を覚ます。
こんな時間に訪ねてくる者は、数少ない。


「誰だ?」

『僕です。侑哉です』


襖越しに影が揺れた。
確か、佐助の部下だったはずだ。


「こんな時間に何用だ?」

『幸村様にぜひお見せしたいものがありまして!』


爛々とした声に俺は眠気を削がれ、入れと告げたが、手が離せないと襖を開けろと言ってよこす。
仕方なく襖を開けようと、羽織に袖を通しながら寝床を出た瞬間。


「ぐあぁぁぁっ!!!」



男の叫び声とともに襖に血が飛ぶ。
何事か、と一思いに襖を開ければ


『遅いですよ〜幸村様ぁ〜』

「だ、んな…にげ」


にこにこと笑いながら座っている侑哉に対し、俺の方へ倒れてきた佐助。
佐助を受け止めると、体中から血が流れていた。


「なっ…」


しかもそれだけではなかった。
廊下の至る所に見知った顔が転がっている。
首だけで。


『全部幸村様の為に僕がやったんですよ〜』

「なっ?!さ、佐助っ」

『ふふっ、佐助様助かりませんよ?動脈切っちゃいましたから』

「な、ぜ?」

『あははっ!そんなの解かり切ってるじゃないですか?幸村様が好きなんですよ!』


侑哉は笑い出しながら、立ち上がると俺のいる方へ歩いてくる。
抱きとめている佐助が、ぱくぱくと口を動かしている。


「逃げる、など…」

『ねぇ幸村様?一番のお土産見てくれますよね?』



侑哉の手に掴まれた首。


「政宗、殿」

『この人、だいぶ抵抗してくれて大変だったんです。僕、怪我しちゃいました』



じりじりと詰められる距離。
政宗殿の顔を見せるように差し出してくる。


『怪我した腹いせにもう一つの眼もくり貫いてやったんでおあいこですね』

「くっ」

『これで、邪魔するものはなくなりました』

「お前の望みは、俺の命か?」

『どうでしょう?強いて言うなら心ですよ』

「このようなことをして

『忘れられないでしょ?こんなことされたら』



ゴトリと政宗殿だったものを落とし、俺の首に手をかける。


「ぐっ」

『大丈夫。あの世での遊び相手は多く作ってありますから、安心して逝ってください』

「お前は、何を…」

『幸村様のご遺体は丁重に扱いますから』

「ぐっ、ああ゛っ」

『貴方たちにはこの世は似合いませぬから』





愛、故の仕打ち
どうか、お許しください。











2009/11/8 19:29




後書き






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