※会話文








 今日は花見です。
悠人先輩が持っている私用のリゾート地に植えてある桜が見頃だと言うので、何時ものメンバーと見に来てます。




 見に、来て…
なんで俺だけメイド服なんだぁあああ!




「煩いぞ結斗。これは決定事項だ」

「そーだよ結斗?似合ってるよ?可愛いメイドさん」

「うわーん!年上怖いよー」

「でもさー結斗ちゃん本当に似合ってるーかーわいいー!」

「年下にも馬鹿にされたっ!」

「そうだぞ結斗?似合うのは良い事だ!その絶妙なスカート丈とニーソックスとガーターが

「黙れっ奏矢」

「ったく、かったりぃ」

「なんだと恭介っ。恭介が着れば良かったんだよ!悠人先輩のメイドみたいなんだからさっ」

「なっ?!結斗てめえ」

「ねー?水を差す様だけどさァ」

「結斗ちゃん本気?」

「え?何が?」

「恭介にメイド、服っ…気持ち悪いっのに笑えるっ」

「奏矢てめえっ!」

「…確かに恭介にはメイド服は似合わないな」

「んなもん似合いたくもねぇー!」

「あー!似合ってる俺はどうしたらいいんだよ恭介っ!」

「なっ!?そ、それはだな」

「じゃあさ、俺の専属メイドになっちゃう?」

「え?タクミ?」

「あーずっるーい!僕も結斗ちゃんメイド欲しいのにぃ」

「そんなの早いもん勝ちっしょー?」

「むうー!」

「ちょっと待てよ、俺も結斗のご主人様になりたいっての」

「えー?奏矢は嫌だー」

「うっ、結斗酷い」

「うっわださっ」

「ご主人様とか自分で言ってるのもさっぶー」

「うっ…恭介、俺の様な死に方はするな、よ…」

「馬鹿か、お前?男がメイドになれるわけないだろ?」

「…ご主人様?ボクのこと、もういらないと仰るんですね?ボク、ご主人様の事っ…」

「わぁあーっ!結斗ってめえ何やって、つかノリノリじゃねぇかっ」

「くっ、羨ましいぞ、恭介」

「お前は黙れ、奏矢」

「だってーなんか悔しかったし」

「悔しいからってっ」

「…そ、奏矢さまっ!ボクッボク奏矢さまのことっ」

「っ!結斗っ〜!ぶふっ」

「ちょっと〜?メイドさんにおさわりは禁止だよ〜」

「そうそう!触っていいのは僕だけ、だよね?」

「え?立夏?」

「ちょっと〜君もダメだって」

「なんか収集つかなくなってない?」

「…結斗、こっちにこい」

「え?は、はい」



 ごちゃごちゃとした小競り合いから抜け出すように、悠人先輩の後を追った。




「全く、あいつらは騒々しくて仕方ないな」

「嫌いじゃない癖に」

「まぁな」

「あれ?結斗君と」

「あー澪君!どこ行ってたんですか?」

「僕は、桜が綺麗だったので」

「写真か」

「はい…この下には死体が埋まってるんじゃないかってくらい綺麗ですね」

「猪狩…」

「すみません」

「澪君あとで写真見せてね」

「はい。良ければ結斗さんも撮らせてください。せっかくの桜ですし」

「えーこの格好で?」

「記念になるだろ?」

「何の記念ですかー!」

「俺のメイドになる記念、か?」

「それは聞き捨てなりませんね」

「もー争うな!いいよ撮ってよ澪君!」

「はい」




 後日、澪君から渡された写真にはピンク色の綺麗な桜とメイド服のボクと、死屍累々が転がった写真でした。





オチ無い\(^o^)/


2012/4/9-6/10

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