「ぁっ...ゆぅ...とっ.....!」

「もう余裕ないのか?やらしいヤツ」

「うるさっ...ぁ、あ、そこダメ....ッ」

「ここ好きだろ」

「ひぁッ!!!もうっ....しゃべんな、いで、..やっ...」





ぐりぐり。
有人が私の中身をかき回しながらその上の突起を舐めるものだから私の下半身はびくびくしっ放し。
彼の綺麗だけど節ばった、子供と大人の間のような指が私の弱点を容赦なく攻める。

有人はずるい。
有人は一番私を抱いているから、一番私の"身体"をよく知っている。
だから私は有人と繋がっている時はいつもされるがままだし、やられっぱなしだ。
まあ誰としてもたいがいはされるがままだけど。
有人は特別だ。特別に一番、されるがままなのだ。



「んっ...!」



彼の空いてる方の手が、休む暇もなく私の脇腹をするすると撫でる。
主に下半身に与えられる刺激に私は耐えられずに声を漏らす。


気持ちいい。




「有人ぉ...そろそろイきたい...」

「わかったわかった。ほら」

「あっ...そんな強ッ、ぁ、ぁッ、あ、あ、あっ!」




突然有人が私の陰核を甘噛みして、中に入っている指を奥で細かく振動させた。
わたしは身体を弓なりにして、両足をピンと張って達した。
指の振動は確実に膣でとどまっているはずなのに、その振動が私の脊髄を突き抜けて脳にまで直接叩き込まれたようで、どことなく頭がくらくらする。
絶頂の後だから、なのか。


「脳に響くぐらい気持ちよかっただろ?」


入浴と就寝とセックスの時ぐらいしか外さないゴーグル。
今はセックスの時だから外してる。有人の射るようなふたつの瞳が私を串刺しにして離さない。
試合において敵の弱点を見逃さない鋭い観察力は、こんな所でも応用される。
有人には"身体"のことならなんでも見通されてる気がする。
(実際にたった今見通された...つまり、こういうことだ。)



声で返事をする気力がなかったのでコクコクとうなづくと、有人は満足げに笑った。
彼は自分の行いに結果がついてくることが大好きだ。ついでにそれを他人が認めることも。
人一倍戦略家で努力家だから。


ふうふうと荒くなった息を整えようと肩で呼吸していると、上半身を抱き起こされて鼻をつままれた。
息ができない。苦しい!
でも私には有人が何を私にさせたいのかがわかる。
つまり鼻を摘めば呼吸をしようと口を開く。だからその口にペニスを銜えろということだ。
鼻をつままれたまま、ゆっくりと有人のそそり立つソレに顔を近づけた。
元気に立ち上がっているソレを見て、ああすこしでも欲情してくれてたのかな、と思う。


先走りの伝うソレをゆっくり根元から舐めて、口に含んだり、吸ったりする。
有人以外の人もみんなこれをさせたがる。
でも正直、これは好きじゃない。なによりあごが疲れる。



口に含んでいる間に片手で袋をいじったり、
太ももに指を這わせたり、
もう一方の手で根元をしごいたりしていると、
有人が珍しく切羽詰まった声で「そんなこと何処で覚えたんだ?」と聞いてきた。




「ははわるふん(風丸くん)」

「ッは...あいつにこういう嗜好があったなんてな」

「らいたいみんふぁふぇふぁはふきあお(だいたいみんなフェラはすきだよ)」

「あまり喋るなッ...く、...」

「...」

「...こんど..3Pでもするか?」

「...え」

「冗談だ、」




そういうと彼は私の口からペニスをずるりと引き抜き、
私の肩を押して再びベッドに押し倒した。
どうやら満足したらしい。
一度フェラでイかせたことがあったが、女にやられっぱなしなのはどうも腑に落ちないらしく、
有人は最後は絶対に私の中で終わらせる。


いくぞ、という短い言葉の後に来る圧迫感と質量感。
身体に空いている穴を通って体内に侵入するこの感じ。
なにか異物が入ってくるこの感じ。
とても変なのに、ゾクゾクと快感が駆け巡る。




「ゆう.....と....いっぱいだよ、これぇっ....」

「それは褒められたと取っていいのか?」

「ん..褒めてる....」

「そうか」



最後まで入りきると、ゆっくりと私の隅々を堪能するように腰を動かす。
私もそれにあわせて腰を動かした。
動きがシンクロするたびに目がチカチカした。気がする。




「なまえ、」

「んんっ...?ぁ、う、」

「ごめんなッ....」






まただ。
有人はセックスの後半になると、いつも私の名前を呼んで「ごめんな、ごめんな」と言い続ける。
一体この人は私の何に謝っているんだろう。
有人が私に害をなしたことは一度もないのに。


これは私の仕事なのだ。有人から与えられた仕事なのだ。
こうして、他の選手や有人の慰めをしない限り、マネージャーでもない私は彼らについて行くことができない。
有人だってそれわかってて私が人に抱かれるのを容認しているはずなのに。


なのに。



「わっ、るくな....ぁっ、あ、...有人はぁッ...悪く、ないからぁッ....!」





ガツン、と一番の衝撃が再奥に響き、とうとう絶頂を迎える。




あやまらないで、と言いたかったのに再び絶頂の波が来て言葉を発することができなくなった。
かわりに私の喘ぐ声と、有人と私の肌がぶつかる音だけが聞こえた。



腹に生暖かい白い液体が降り掛かった。



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