今日は何もなく平和日和。雲ひとつない青空が清々しい。



「名無!悪ぃノート貸してくれ!」

『いいよ。はい』

「おぉ!サンキューな!!」




クラスメイトの名無し名無。

俺や悠と違って、ずっと此処に住んでる地元民で家は小さな喫茶店を開いている。中々雰囲気のあるいいお店だ。





「あー!名無!また花村にノート貸してる!」

「駄目だよ名無。あまり甘やかしちゃ」

「うっせーな!天城と里中には関係ねーだろ!」




花村が二人と騒いでいると側にいた鳴上が名無に話かけた。




「名無しは花村と仲いいんだな…以外だ」

『前に席が隣同士になって、その時に花村くん、いろんな事話してくれてね。それで今に至る…かな?』

「なるほどな」

『花村くんは優しいし面白い。あ、あと以外と常識人で…―』




名無は楽しそうに花村の事をを話していた。それを見て鳴上は言った。






「ほんと…名無しは花村が好きなんだな」




その一言に騒いでいた三人がピタッと止まり鳴上と名無の方を向いた。







『うん。好きだよ!大切なクラスメイトだから!鳴上くんもでしょ?』

「あぁ。勿論だ」




鳴上と名無は二人微笑んでいると花村は、その場に崩れ落ち。里中と天城は苦笑した。








「どんまい花村」

「名無ちゃん。天然だから仕方ないね。多分、恋って言う感情を知らないと思うよ」

「そこまでピュアだったのか名無って…まぁ。名無らしくて可愛いけどさ…」

『花村くん?大丈夫?』




花村の側に駆け寄り顔を覗き込む名無。







「だ、大丈夫だからってか…ちょ、名無…!か、顔近い…!」

『あ、ごめんね。よかった。いつもの花村くんだ』




ニッコリ笑う名無に顔を赤く染める花村。






「ねー名無」

『ん?何?千枝ちゃん?』

「名無さ。初恋いつなの?」

『………初…恋…?』







一瞬ピシャリと止まった名無。そして目の前にいる花村を見てボッと顔を真っ赤にした。








「え?名無ちゃん?!もしかして…今、初恋したの!?」




天城は名無の行動を見て言う。そして…




「アハハハハハハ!」


爆笑し始めた。







「意識してなかったんだな名無し…」




鳴上が言うと名無は今にも消えそうな勢いでうずくまっていた。












「あれ…?俺…もしかして両思い的な感じ…ですか?」
















発展途上中の君の心

俺、奪ってもいいですか?








 






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