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ちょうど夕ご飯を作っていた。
何だか中華が食べたくなったので、チンジャオロースと回鍋肉、炒飯に餃子、そして、とろみを付けた卵たっぷりの中華スープ。
餃子を蒸し焼きにしていると、水分が少なくなったとき特有の音へ変化した。
あとは蓋を取って、パリパリの耳が出来るまで焼けばいい。
と、思っていると、調理室のドアがバイーーーンと物凄い勢いで開いた。
そこに立っているのはグリムジョー。
ずんずか室内に入って来るその迫力たるや。
「んん!?」
どうした。
と、問う前に顎をガシッと掴まれて、ぶつけるようなキスをされる。
それがたっぷりと続いたあとで、何事もなかったように背を向けた。
…はい?
「なにごと!?」
部屋を出ようとするグリムジョーの背に問うと、振り返りもせず言われた。
「あ? したくなっただけに決まってんだろ」
どんな暴君だ。
しかも、さも当たり前だろうみたいに言うあの口調。
焼き過ぎた餃子はグリムジョーにくれてやろ。
(思い付いたら止まれません)
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