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「ねえ、現世だと七夕らしいよ」
「「「へー」」」
私はグリムジョー、ノイトラ、テスラと共に、グリムジョーの宮で寝転がりながらテレビを見ている。
現世では昼間の時間、ニュースばかりで興味惹かれる番組もなく、ピッピッとチャンネルを変えまくる。
「暇だねー。映画見たくない?」
「それはいい案だ。ノイトラ様のためにレンタルしてこい」
「テスラも一緒に行こうよ」
「ノイトラ様のお世話がある」
「ノイトラ行こうよ」
「暑くてダリい」
「ごもっとも」
現世は夏真っ盛り。
蝉こそ鳴いていないものの、もう陽射しと温度は耐え難いものがある。
普段、気温もそんなに変わらない虚圏にいると、その過酷さは顕著に訴えかけてくる。
「じゃあグリムジョー行こうよ。ホラー映画借りよう、めっちゃ怖いやつ」
「やだ」
「暑いもんねー」
「俺を一番に誘ってたら話は変わってたかもな」
「…嫉妬かよ」
「ああ!? うるせえよクソスプーンが!」
「あー…かったりい…」
「何か動くのも面倒くさいよね」
そしてまたチャンネルをピッピッ。
結局、皆が皆、動きたくないのだ。
報道番組の中で行列が出来る店が特集されている。
時季特別の商品を出しているようだ。
あー、そっか。
「ねえ、現世だと七夕らしいよ、今日」
「「「へー」」」
基本的に興味なし
(ぐうたらする日もあってよし!)
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