あなたを想うだけで傷だらけです | ナノ
パロディノベル



  憂鬱な空と綺麗な涙 01


俺とカガリは幼馴染。

アスランは掲示板に貼られたクラス分けに絶望を覚えていた。

「・・・嘘だろ・・」

そこには、
2組カガリ・ユラ・アスハ
6組アスラン・ザラ
とかかれていた。

「あー別れちゃったな」
「・・カガリ」

後ろから呑気そうな声でカガリが顔を出した。

「まぁ、来年に期待だな」

カガリはそう言って笑顔で微笑んだ。
この春めでたく同じ高校に受かった俺とカガリ。
そしてずっと幼馴染の枠から抜け出せなく思いの伝えられない俺。
情けないけれど、・・・・振られたら絶対立ち直れない。
そんなことを考えていると学校特有の鐘が鳴る。

「あっ・・早くいかないとな!!
じゃあまた後でな」

カガリは新しい生活に期待したような明るい声を弾ませた。
アスランは遠くへ行ったカガリを見送り自分も教室に向かった。
カガリはとてもこの学校生活を楽しむのだろうけれど、俺は絶対楽しめそうにない。
・・とアスランは乙女思考で考え、深いため息をついた。

「わぁ。アスラン!今年もクラス一緒?」

教室に戻ると見知った男がいた。

「・・キラか」
「何?その嫌そうな顔」
「別に・・」

どうせならカガリと一緒のクラスの方がよかった。

「・・どうせ双子なら僕よりカガリの方がよかったとか思ってる?」

キラはニヤニヤと口を綻ばせていった。

「・・・・!!!!」

心をそのまま読み取られたアスランはびっくりして声にならない叫び声を上げた。

「・・バレバレ。
気付くに決まってるでしょう」
「・心臓に悪い」
「知らないよそんなの。
けどホント僕達お互い能力飛びぬけてたり、
全くなかったり偏ってるよね。
カガリの鈍感力は僕のせいかな?」
「本当に全くその通りだ。
カガリのあの鈍さどうにかならないのか?」
「・・・確かにね。けど一歩を踏み出さないアスランも悪いでしょ?
それにカガリに鈍感じゃなかったら今ごろモテモテで男性経験持ちまくりだよ。
カガリ案外モテるから」
「・・・・・」
「もしかしたら高校生になって彼氏とか出来るかもね」
「・・・・・」

アスランは憂鬱そうに空を見た。

それは高校生になったばかりの桜の季節。



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