蛇が悪いと言い聞かせて耳を塞いだ
ペンキで赤くした木製の林檎が毒だと知らなかったという嘘
アダムを愛したのはその骨から産まれたからでしかなかった
弱い彼女を愛して踏みにじったのが自分の足だと気付かず呪う
それはページを捲れば幸せ終末があると知っているからでしょう
追放された楽園を振り返って見たのは後悔があったからかもしれない
二人を包む金色の子守唄に愛と名付けた
追放したのは嘘をつかれたからでも約束を破られたからでもなくて、ただ、アダムと彼女が病的な平等を知り恐れてしまうことが悼ましかったんだ。いつしか生命は母と呼ばれ彼女がイヴと名付けられたことを聞いてやっと自分の為だけに泣くことが出来たよ。