それは一つのキセキ | ナノ

宣戦布告(紫原)


「あれー赤ちんからメールだー」


『敦、明日の準決勝には出場するな』


んー?赤ちん突然どうしたのかなー?でも、赤ちんがそういうならしょうがないかー
それに赤ちんとは試合したくないしー


「紫原くーん!!」


ん?俺のこと誰か呼んでる?
探してみたけど見つからなかったから気にせず歩くといきなり手をつかまれた


「ちょ、敦!!無視すんな!!!」


……ん?


「葉月ちん?」
「そうだよ、というか無視するなんてひどい!!」
「無視してないよー。葉月ちん小さくて見えなかったやー」
「ち、小さいってそりゃ敦と比べたら小さいけどコレでも女子にしては高いほうなんだよ!!」


頬を膨らませて少し怒りながら言った


「んー、ごめんねー。そういえばなんで葉月ちん、こんなところにいるの?」


さっきまで怒っていたのが嘘みたいに笑顔で答えた


「いやさー涼太と真太郎には会ったから次は大輝かなーって探していたんだけどあいつなかなか見つからなくて、そしたら敦が見えてさー」
「んー?葉月ちん帝光のみんなのこと探してるの?」
「うん」
「なんで?」
「宣戦布告をしようと思って!」


んー葉月ちんとはうまく話が続かないなー


「どういう意味ー?」
「私テッちゃんと同じ高校に入ってみんなを倒そうかと」
「んー、がんばってー」
「ちょ、それだけ!?」


葉月ちんって本当にいろんな表情でお話するなー、忙しくないのかなー


「んー、だって俺興味ないしー」


俺の言葉を聞いて葉月ちんは下を向いた


「……まだ、バスケは好きじゃない?」
「んー」


あんまり葉月ちんの寂しそうな顔は見たくないんだけどなー。
いろんな表情するなら笑っている顔が好きだしー、


「そういえば秋田限定のまいう棒もってるから葉月ちんに一本あげるー」
「?」
「いらないの?」
「ううん、ありがとう」


よかったー葉月ちんが笑ってくれて


「あ、そだ私も敦にまいう棒買ってきたんだよー」


そういって葉月ちんは俺の手の上にまいう棒を乗せた


「これどこの?俺見たことないー」
「あーアメリカの空港限定だよ!」
「そっかーありがとー」


なんで葉月ちんがアメリカのまいう棒なんて持っているんだろー
ま、いいやー





(「んじゃ、私もう一回青峰くんのこと探してくるね?」「んーじゃあねー」)

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