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「キャアアアアア天音!!!」
「こっち向いてー!!」
「天音!!!」


「皆ー!今日は来てくれてありがとー」
「うおおおおおおおおお」

「次の曲で最後になります。」
「えええええ!!!」

「えへへ、ありがとー!でも、またライブするから!そのときまた来てくれるー?」
「いええええいいいいい」
「うおおおおおおおおお」

「ん、ありがとう。じゃあ、聞いてください……」








「で、社長。先月の私のライブの映像見ながらなんの用事ですか。」
「オー相変わらず、Ms.天音はアイドルですねー」
「いや、話が通じていないんですけど……」


テレビ収録を終えた私は社長に呼び出され、現在、社長室にいる。呼び出されたのはいいものの。来月発売予定の先月行われた私のライブ映像を社長は見ている。社長室に呼ばれるなんて一体何事かと思ったけど、この様子だとあまり心配する必要はなさそうだ。


「天音さんいつからアイドルしてますかー?」
「いつからって……中3くらいでしたっけ?」
「そうデース!」


いや、知っているんだったらわざわざ聞かないで下さい。


「Ms.天音、学生生活あまり経験してないんじゃないですかー?」
「……確かに高校とか大学は行ったことないですけ「ミーは考えマシター。
そして、思いましたー!このままだとMs.天音がかわいそうではないかと」
「いや、別にそんなことないですけど……」

「ユーは早乙女学園に通うことになりましたー!」
「……はい!?」
「先ほど願書を出しマシター。きっとユーなら200倍の試験も乗り越えれると思いまーす!」
「いや、ちょっと待ってください、社長」
「もう、決めちゃいましたー。これは決定事項デース」
「いや、決定とかじゃなくて、私、次のライブとか、CDのリリースとかテレビ番組とかいろいろあるんですけど!?」
「ユーならきっと両立もできまーす。バーット、少しだけスケジュールをずらしましたー。
一年間早乙女学園での学生生活楽しんでくださーい!」
「あの、私もうすぐ22なんですけど!?」
「大丈夫デース、何歳でもオッケーオッケー。それに天音さん若いから大丈夫デース」
「えへへ、まだ若い?……じゃなくって、仮にもアイドルがアイドル志望の学園入るのってどうなんですか!?」
「作曲家コースもありマース」
「いや、そういう問題じゃ……」

「そうデスねー……」


ふー、やっと考えを改める気になったか。たっく、いまさら学校に私が通うなんてありえないっての。


「分かりまシター!!Ms.天音、男装してくだサーイ!!」
「は?男装!?」
「そして、学園にいる間、自分が天音であるということ、誰にもバレちゃだめでーす!」
「へ!?」
「バレたら……」
「バレたら!?」
「今度出すCDのジャケット撮影で、ばれた人数分、服を脱いで貰いマース」
「はあ!?」


「というわけで天音さーん、頑張ってくださーい!応援していまーす!ちなみに試験は明日でーす!」
「は!?ちょ、社長!?」


社長は私にそう告げると窓を割って外へ出て行った。ここ、三階なんですけど、また龍也の仕事無駄に増やしているんですけど。

って、そんなことより、明日早乙女学園の試験で、私がアイドルしながらアイドル志望の学校に通って、しかも男装で。天音であることをばらしちゃいけなくて、ばれたら、露出……!?



「社長のバカアアアアアア」


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