裁判にて。 エレンと一緒に、裁判所に立たされた。 化け物、という視線。厄介だった。私にはミカサやアルミンのように、心から信頼してくれている友人もいない。文字通り、一人きりだ。 一度目に力を見せたときは、みな火事場の馬鹿力だと一応は信じてくれたようだった。けれど二度目はない。暴れるエレンから皆を守るために使ってしまった力は、皆にエレンの恐ろしさだけではなく、私の異常さも知らしめることになったのだ。 エレンにはどぎつい言葉が続く。けれども結局、リヴァイ兵団長のおかげでというべきか彼は助かった。 そして私に視線が向けられる。憲兵団も調査兵団も、まるで私の処遇に困っているようだった。私はふ、と軽く笑った。 「何がおかしい!」 「別に。くだらない不毛な裁判だと思って」 「なん「……何がだ」 リヴァイ兵団長は冷静だった。そういう人は嫌いではない。私は笑った。 「皆さんがご存知の通り、私は強い。みなさんよりずっと。その強さを、あなたたちは理解していない」 「……どういう意味だ?」 「つまり―――」 私はその場でくるりと後ろを向いた。手錠がかかっている腕を、見せつけるかのように上にあげる。グッと力を込めて引っ張ると、ぱりんという何とも間抜けな音を立てて、その手枷同士をつないでいた鎖が、割れた。 目を見開く人々の様子が、見ないでもわかった。正面に向き直る。 「それに、こんなことしなくたって―――」 ごきり。関節が外れる音だった。私は両手首の関節、親指の付け根の関節、指の関節と順番に外してははめなおし手を繰り返す。すると、両手首にあったはずの手枷は、ゴトリという音を立てて床に転がった。 「ほらね。私はこういうこともできるから。あなたたち全員を、一分以内でのすことだって可能よ。それどころか、壁の外に出たって巨人たちに殺されない自信だってあるわ。そんな私を殺すか生かすか?馬鹿言わないでよ。―――あんたたちに、私が殺せるとでも思ってるの?」 ―――― すいません続きません。ここまで書いてやっと落ち着いた。やばいね。怖いね。でも続きめっちゃ気になる。畜生。普通に死ぬもんなあ。しかもリアリティが。もう。銃とかじゃないもんね。食われるってどういうことだ…。 |