メイン | ナノ


「暇だあ。」

んんっーと背中を伸ばしてゴロンと床にねっころがる。フローリングの床が冷たくて気持ちいい。

「暇ってお前なあ。」
「だって飽きちゃったんだもーん。」

机には途中で力尽きた春休みの課題達。ベッドには読みかけの漫画や雑誌。
なんだかつまらない。何故だろう。
そんなことを考えていると、隣で(自称)神様が私の顔を覗き込んでいた。サングラスをかけているから表情があまり読み取れないが、呆れているようだ。まあそりゃそうか。
…あっ、そうだ。

「ねえ神ー。」
「んあー?」
「神だったらさー、なんかおもしろいことできない? この部屋いっぱいお花で埋めるとかさ、家の庭にでっかい遊園地建てたりさ。」
「そんなことに神の力は利用できないのー。」

むぎゅ、と両頬を手で掴まれる。なんだよう自分は難しい譜面とか神の力で変えちゃうくせに。理不尽だー。
それが顔に出たのか、それとも今だに両頬掴んで遊んでいたからなのか、急に神が「ふっ」と吹き出した。

「何よいきなり失礼な。」
「いやすまんすまん。 あまりに面白かったからな!」
「うわー神様酷ーい。」

うっうっと泣きまねをすると、「わかったわかった。」と私の頬を掴んでいた手を離した。

「神の力で面白いことしてやるから。」
「え? 本当!?」
「おう。だから目つむってろ」
「んっ」
「よし、いくぜ…せーのっ。」

ちゅっ。
一瞬何が起きたのか分からなかった。唇には柔らかい感覚。恐る恐る目を開けたらそこには神の顔がドアップがあって。今なら近いからわかるけど、サングラス越しの奴の目はにやけているようにみえる。
しばらくして離れると、神はニヤニヤと口元を緩めて笑っていた。

「な、あ…!?」
「どうだ?」
「どうだ、って…!」
「今度俺が居るときにつまんないとか言ったらその口塞ぐかんなー。」
「ばっ、ばかぁ!」

ぽかぽかと神の胸を叩く。相変わらず神は笑いながら私の頭を撫でた。

隣にはカミサマ

---
title→Aコース

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -