be enchanted by you(1/5)


「眞鳥さん、すみません。ここ…もう1回教えてもらってもいいですか?」

「はいはい、ここですねぇ。」


いつもと変わらない笑顔で俺を見る眞鳥さん。

ただ勉強を教えてもらってるだけなのに、

心臓の音は高鳴っていくばかりで――…。


「……でχが…って、明日叶。聞いてますか?」

「えっ…?あっ……」


――しまった。

全然眞鳥さんの言うこと聞いてなかった……。


「ごっ、ごめんなさい…聞いてませんでした……。」

「……でしょうね。どうかしたんですか?」


――言えない、よな。

眞鳥さんに見とれてました、なんて。


「あっ、いえ。本当に何でもないんです……。」

「明日叶。」


眞鳥さんに腕を引っ張られて、

そのままキスされる。


最初は触れるだけ。

一度、唇を離されて

もう一度、口づけを交わす。


俺の腕を掴んでいる眞鳥さんの手に力が入るのと同時に、口内に舌が侵入してきた。

必死に舌を絡ませると、軽く啄まれ、

どんどん上がっていく俺の、息。


角度を変えると立つ水音が恥ずかしくて、固く目を瞑る。

唇が離れていき、ずっと瞑っていた目を開くと、

目に入ってくるのは、微笑んでる眞鳥さん――…。




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