Blowing softly feels good.


上を見上げれば、一面に青空が広がる。


――お昼休み。

屋上で眞鳥さんと会う約束をした。

少しだけ早く来てしまったかもしれない。


早く眞鳥さんに会いたい。

その気持ちが先走って、自然と屋上に向かう足が速くなった。


――眞鳥さん、早く来ないかな…。


そう思いながら屋上のドアを眺めていると、小さな音を立てて、ドアが開く。

もちろん、そこにいたのは――…


「眞鳥さん!」

「おや、明日叶。アンタ早かったんですねえ」


――早く眞鳥さんに会いたかったから。

そんな言葉が喉元から出かかるが、結局言えずじまい。

恋人同士だけど、どうしても、そういう言葉は恥ずかしい。


何も言えず、思わず俯く。

すると、耳に入ってくるのは、遠くの方でする俺たち以外の人の声。

今屋上には俺たちしかいないから、校庭かどこかで騒いでいるのだろう。


「元気な声がしますねえ」

「あっ…、そう、ですね」


会話が続かない。

2人きり、ということで、どうしても眞鳥さんを意識してしまう。


「ねえ、明日叶。なんか緊張してますかあ?」

「きっ、緊張なんて……」


声が、上擦る。

否定してるのに、こんなんじゃ肯定してるようにしか聞こえない。


「力、抜いててくださいね?」

「え?眞鳥さん……?」


その言葉と共に、近づいてくる眞鳥さん。

キスされる、

そう思って瞬間的に目を瞑るも、キスされたのは唇ではなく、首筋。


「っ…ぁ……」

「しるし、つけたいですねえ。明日叶がオレのものっていう」


首筋にあった唇は徐々に上に上ってきて、最終的には俺の唇と重なる。

触れるだけのキスで終わるはずなんてなくて、そっと、舌が入ってくる。

少し動かすと起こる水音が恥ずかしくて、そっと眞鳥さんのシャツの端を握る。


すると伸びてくる、眞鳥さんの手。

その手は俺の足の間へと伸びていく。

瞬間的に離れていく唇。


「……っ!ま、眞鳥さんっ…!!」

「なんですか?」


眞鳥さんの口元が上がる。

まるで俺の反応を楽しむかのように。


「ここ、硬くなってますねえ」


軽く人差し指でそこをなぞる眞鳥さん。

自然とあがる、俺の声。


「…ぁ……っ…」

「いいですねえ、その声」


カチャ、という音と共にそっと外される俺のベルト。

抵抗しようとそっと眞鳥さんの手に自分の手を伸ばすが、のけられる。


「眞鳥さんっ…、だめです……」

「こんな状態で教室戻るんですか?…無理ですよねえ」

「………っ!」

「かわいいですねえ、明日叶は」


制服のズボンが下ろされ、下着の中に手が入ってくる。

そっと握られて、抑えられない、声。


「……あ…っ…!」


その声をあげた瞬間に気になる、周囲の雑音。

きっと校庭からだろう。

人の騒ぐ声が聞こえる。


もしかしたら聞こえるんじゃないかと思って、口を手で押さえる。

その仕草に気づくと、ニヤっと眞鳥さんが笑う。


「あんまり大きな声出すと聞こえるかもしれませんねえ」


そう言って、クスクス笑う眞鳥さん。

面白がっているのか、下着の中の手が妖しく動く。


「あっ…ん……!」


固く目を閉じた瞬間、そっと下着を下ろされる。

それと同時に俺の前で膝立ちになる眞鳥さん。


「眞…鳥さん……?」

「どこまで声、我慢できますか…?」


次の瞬間、そこに生暖かいものが触れる。

――舌。


窪みを舌先でつつかれ、根元では手が動かされる。

声なんて我慢できるわけなくて、指の隙間から洩れていく。


「っあ…んっ…はぁっ……」

「下にいる人たちに声聞こえちゃいますよう?」

「でもっ…ぁ、っん……」


足がガタつく。

立っているだけでいっぱいいっぱいで。


下から俺を見る眞鳥さんと目が合うのが恥ずかしくて、目を閉じても、

脳裏に焼きついてる、眞鳥さんの目。


眞鳥さんにされてると思うだけで、声なんて抑えられるはずなくて。


「はぁ…あっ、眞鳥さんっ…イくっ、ぁ…離してくださっ……」


―――離してください。

そう確かに言ったのに眞鳥さんは離す気配がない。


裏筋をそっと舐めあげられ、身体に電流が走ったかと思ったのとほぼ同時に、俺は眞鳥さんの口に出してしまった。

ゴクッと喉が鳴る音が聞こえてくる。

恥ずかしくて、顔を見られたくなくて、そっと眞鳥さんの胸に顔をうずめる。

汗ばんだ首筋にかする風が心地好い。


「どうしたんですか、明日叶」

「何でも…ないです」


――いつか眞鳥さんにやり返してやりたい。

そんなことを思いながら、眞鳥さんに体を預ける。


触れる体温の心地好さを肌で感じながら。


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*あとがき*
10万hit企画!!
本当に遅くなって、申し訳ございませんでした…!!

久々に書いた眞明日…!!眞明日って素晴らしい…!!
イチャイチャ成分が少なくてすみません…!
書いてて楽しかったです!

リクエストありがとうございました!!
これからもよろしくお願いします^^*

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