早乙女学園卒業後、真斗くんはシャイニング事務所のアイドルとなった。
あの頃のように毎日一緒にはいれないけど、心で繋がってる。そんな気がしている。
「ハル……」
耳元でわたしを呼ぶ声がする。
朦朧とする意識の中、わたしは目をこすり、その人を見た。
「真斗、くん……」
「すまない、起こしてしまったな」
「どうして……?」
真斗くんはバラエティ番組の撮影で今日は帰って来ないはずだったのに。
何でいるんだろう……?
もしかして、夢?
なんて贅沢な夢だろう。
覚めたくないな……。
「撮影が中止になった。だから会いに来たんだが…起こしてしまって申し訳ない」
本当に夢って都合良くできてる。
だってここにいないはずの真斗くんがいるんだもん……。
「会いたかったです…真斗くん」
そう言って、そっと真斗くんの首に手を回してキスを乞う。
真斗くんは少し驚いた顔をしながらも、応えてくれた。
これはきっと夢だから、大胆なことだってできる。
「ん…ぅ…っ、はぁっ……」
触れるだけのキスで終わるわけがない。好きだから。
薄く唇を開くと、進入してくる。舌が。一瞬戸惑いながらも、わたしもその舌に自分の舌を絡める。
少し動かすと立つ水音に慣れなくて、固く目を閉じた。
真斗くんの手がわたしの上着の中で動く。下着越しに触れられる、胸。
静止させようと、その手に自分の手を重ねたけど無意味だった。
「…ぅん…っ、あぁっ……」
「声抑えなくていい。聞かせてくれ」
「はぁっ、んっ……」
恥ずかしいはずなのに、抑えられない声。
そっと下着を押し上げられ、直に胸に触れられる。突起をつまむように触られ、わたしの声はよりいっそう大きくなった。
「はぁっ…いやっ…真斗くん……」
「嫌ではないだろう?固くなっている」
固く尖った突起を指で転がすように触られる。それと同時に下にも手が伸びてきた。
向かい合っていたはずの身体は、いつの間にか真斗くんに後ろから抱きかかえられる体勢となった。
「濡れてる、か」
「あっ!ダメですっ…真斗くんっ……!」
後ろから耳たぶをそっと噛まれる。
そのまま耳殻に這ってくる舌。ダイレクトに聞こえてくる、水音。
恥ずかしくて目を固く瞑るけど、目を瞑ることで更に神経が集中する。
足の間を動く指。
下着の端をなぞる指。
足を大きく開くよう手で促されるけど、ささやかな抵抗をした。
「ハル…」
「ぁ…恥ずかしい、です…」
「俺しか見ていないだろう?」
「…っ…真斗くんだから、恥ずかしいですっ…」
わたしの言葉に耳を傾けず、下着の隙間からそっと指を入れてくる真斗くん。
すでに十分濡れているせいで、わたしのそこは難なく指を受け入れる。
高い水音がわたしの部屋に響く。そして、真斗くんの指がわたしの中で動く。
陰核をぐにぐに弄られる度に背中に電流が走っていった。
「…っあ…んんっ…んぁ……」
「お前は本当にここが弱いな。…もっとしてほしいか?」
「だめっ…もっとしたら…イっちゃ…ぅ…」
わたしの弱いところばっかり責めてくる。そんな風にされると限界は近いわけで。
わたしのなかで動く指のピッチがあがる。それと比例して更に大きくなる、矯声。
「んんっ、イっちゃ…ぁ…っや、あっあああっ…!」
イったあと特有の気だるさ。もともと寝ぼけまなこだったわたしは、真斗くんの腕の中で眠りに落ちた。
夢のなかでも真斗くんに会えるといいな、なんて思いながら。
夢ならばここで終わらせて
(だって夢のなかでも会いたいなんて我が儘を思ってしまうから)
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