※無理やり系につき苦手な方は回避推奨。
微裏程度。
「何してんだ」
「あっ、黒崎先輩!お疲れ様です」
部屋のインターホンが鳴り、誰かと思って出ると、そこには楽譜を両腕いっぱいに抱えた七海がいた。
「あの…真斗くんは…」
「あいつならさっきシャイニングの親父に呼び出しくらってたぞ。当分戻って来ねーだろ」
「…そうですか。失礼しました」
そう言って、踵を返そうとする七海。思わず口から出た言葉は――…。
「別にここで待ってたらいいだろ」
「いいんですか?」
「…別に」
そう言ってそっぽ向くと、嬉しそうな顔を浮かべる七海。
でも正直、沈黙が怖い。
おれはレンみたいに女に対して気の利いたことなんか喋れねぇし、真斗みたいに女を気遣うこともできねぇ。
目の前にいる七海をどう扱ったらいいのか、正直解らない。
――じゃあ、何で帰ろうとするあいつを引き止めた?
くそっ…自分がわかんねぇ。
しかしそんなおれの心配をよそに、七海は目の前のテーブルに持っていた楽譜を並べていく。
「あの、黒崎先輩に真斗くんの新しい曲の楽譜を見てほしいんです。それで、良かったらアドバイスをいただけないかと…」
そう言って、ふわっと七海が髪を耳にかけた瞬間。白い首筋にハッキリと浮かぶ赤い痕。
「今回の曲は、今までの真斗くんの曲より――」
――真斗、真斗って
「真斗くんは、感情を表現するのがとてもお上手なので――」
――そんなに真斗のこと好きなのかよ。
「……黒崎先輩?」
――何でか知らねぇけど、イライラする。
そんなおれの苛つきを感じ取ったのか、さっきまで喋っていたはずの七海は口を閉じる。
長い長い、沈黙。
「…あのっ…やっぱりお邪魔でしたよね。出直してきます」
そう言って、テーブルの上に散らかった楽譜をひとつにまとめている七海。そんな無防備な瞬間を狙う。
首元。後ろから、赤い痕がついた箇所をそっと指でなぞった。
「…ひゃっ、せんぱ…い…?」
「キスマーク。お前からじゃ見えねぇかもしんねぇが、ここについてんだよ」
「……っ…!」
「ったく、真斗のヤツ。こんな見えるとこにキスマークつけやがって。ガキかよ」
そっと七海の首筋に顔を近づけて、その痕の上からもう一度強く吸う。
「…ぁ…痛っ、先輩……!」
「こんなん見せつけやがって…。…誘ってんのか?」
「違っ……!」
甘い、甘い匂い。
やべぇ。バカみたいに息が上がって。
――いま半端なく、興奮してる。
やばい。おれを見る七海の顔が、まじグッとくる。
その瞳から感じ取れるのは恐怖心。でも、そんな涙溜めて見られたって逆効果。
――もっとその顔が見たい。
「…なぁ…ちょっと付き合えよ」
「えっ…?…っあ……!」
後ろから七海のワンピースをたくしあげ、そっと太ももに触れる。
その柔らかい感触に、思わず息を飲んだ。
「っ、ん…、はぁ…」
「あ?…なんだ、感じてんのか?」
「もっ…、やめて…くださ…」
「…やめねぇ」
そう言って、そっと下着をなぞる。
「先輩っ…本当に、駄目…です」
「濡れてんぞ…。へぇ…真斗以外でも感じんだな」
下着のふちから指をそっと入れる。
小さな粘着音と共に、抵抗なく指が受け入れられた。
「ダメっ…ぁ、はぁ…っ…ん、やぁ…」
「声、抑えんな。…聞かせろよ、もっと」
「やっ、…真、斗く…あっ、んん……」
――『真斗くん』。確かに聞こえたその言葉。
なんか知らねぇけど、頭に血が上っていく。
「んんっ、…ぁ、んぁ…はぁ……!!」
「中、すげぇ動いてんぞ。…いいのか?」
カクカクと震えだす七海の足。
いまコイツはどんな表情をしているんだろうか。後ろからだし、こっち見てこねぇからハッキリとは分からない。
――でも
きっと表情を見てしまったら、もっと止まらなくなるんだろう。
「せん、ぱい…、もうっ…」
「…ああ、イけよ」
「んんっ、…はぁ…や…あっあっ、っ…あああっ!!」
中から引き抜き、愛液だらけの指をそっと七海の口へ突っ込む。
くぐもった声を出しながら、それを舐めとっていった。
最終的に床にしゃがみこみ、荒い息を整える七海。
そっと、あいつの視界に入らないように背を向ける。
――だめだ。
これ以上、一緒の空間にいたら、本格的にやばい。おれ自身が。
「…おい。10秒以内に出ていかなかったら…マジで襲うぞ」
「黒崎先輩…」
「…いーち、にー、さーん…」
「し、失礼します…!」
バタバタッと大きな音を立てて、なくなるあいつの気配。
それと同時に冷静になる。
おれを襲うのは
――後悔。
おれは今あいつに何をした?
何を、したいと思った――…?
「ちっ…!」
目の前のテーブルを殴る。そんなことしたって、さっきあいつに対してしたことは変わらないのに。
さっきあいつにした事実は消えずに、――残るのは、拳の痛みだけ。
テーブルを殴って赤くなった手を、もう一度強く握る。
身体の中心に集まった熱をどうしようか考えながら。
目を逸らして曖昧にして
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本当は好きって気付いてるのに認めたくないだけの蘭丸先輩
初めて蘭丸先輩書いたし、久々に裏書いたので色々許してくださ…
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