gお題 | ナノ

好きって言って(1/5)



恋人と一緒にいれる

それが何よりも、どんなことよりも嬉しいことだと思う。


好きで、好きで、本当に大好きだからこそ生じる独占欲――…。



瑠宇とオレの部屋で2人きり。

他愛のない会話をするも、どうしてもオレ達の雰囲気は恋人、というより友達。


時々疑ってしまう。

瑠宇は本当に、オレのことが好きなのか――…。


「瑠宇、好きだ……。」

「うっ…うん……。私もだよ?珪くん……。」

「違う、そうじゃない……。」


瑠宇と付き合って、早数ヶ月――…。

今まで、一度も向こうから"好き"と言われたことがない。


「なぁ、瑠宇……。本当にオレのこと、好きか……?」

「うん。もちろん!」

「じゃあ……」


瑠宇の耳元に口を近づけ、そっと囁く――…


「好きって言ってほしい……。」

「えっ……?」

「ダメか……?」

「ダメじゃ…ないけど……。」

「じゃあ……」


そう言って、そっと瑠宇の頬に触れる。


「珪くん……?」

「……キス、していいか?」

「うん…いいよ……。」


瑠宇を抱き寄せ、その唇に触れる。


触れるだけのキス――…

1度唇を離して、見つめ合う。

そして、再び唇へと触れる――…。


触れるだけのキスだけでは物足りなくなり、薄く開かれた唇に舌を挿入する。

唇の間から洩れる、熱い息。

そっと、そっと、舌を絡ませる――…。


「ん…ふぅ…ッ……」


キスをしている間中、瑠宇はオレの服を強く握っていて。


いつまで経っても瑠宇は慣れない。

こういう風な深いキスも、身体を重ねることも――…。




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