振られてしまえと心で思った

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「見て見て、瑛くん！」


今日は偶然帰りが一緒。

先日とは打って変わってこの笑顔。


絶対いいことがあったんだ。

志波絡みで。


「で、なんだよ。その変なマスコットキャラクター。」

「あー、変とか言わないでよ！志波くんから貰ったのに！」


――志波から……？

瑠宇の鞄には、変なマスコットの人形がついていて。

久々に瑠宇の嬉しそうな顔を見た。


「そうだ！この間、志波くんと藤堂さんが一緒にいたのって、このプレゼント選びの為だったんだって！」

「ああ、そう。」


――だから？

お前、俺に何て言って欲しいんだ？


"よかったな"とか"大事にされてるな"とか？

そういう言葉、求めてるのか？


そんなこと、言えるわけない。

だって

俺、思ってるから。



ふられればいいのに。



ふられれば、俺のところに来てくれるかもしれない。

だけど

そんなこと言えるわけがない――…。



To be continued...

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