gお題 | ナノ

練習台



キスの、練習。

おかしい、関係。


「ん、瑛くん……」

「口、少し開けよ。」


――親友、なのに。


昨日より今日

今日より明日


時が経てば経つほど

好きな気持ちが大きくなる。


「ん…んんっ……」


熱い、舌

角度を変えると立つ水音。

慣れない反応を見せる、瑠宇。


好きで

好きで

どうしようもないのに


きっと目を瞑ってるこいつは

志波のこと考えてるんだ。


俺を、志波だと思って。


「今日は終わり。」

「え?瑛くん……?」

「これ以上続けると、その…俺がやばいから。」

「あっ…うん。ありがとう……」


感謝の言葉

何に感謝してるんだ?


そんなこと言うくらいなら、俺のことすきになれよ。


言えたら楽なのに

コイツに、好きって。


「なあ、瑠宇。」

「なに?」

「好き、だ……」


――言えた。

自分でも拍子抜けした。

案外簡単に言えるものなんだなって。


「私も、瑛くんのこと大好きだよ」


――違う。

お前が言う『好き』と

俺が言ってる『好き』は。

結局何も言えずに、

いつも通りに、時間だけが過ぎていく。


二人の間で――…。



To be continued...

戻る

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -