gお題 | ナノ

美少年発見!



「あー、眠っ……。」


昨日も深夜アニメ見てたし…本当に寝不足……。

でも、昨日も大好きな声優さんの美声が聴けたし……。


やばい……!

昨日のアニメの展開思い出して、顔がニヤける……!

まあ、おかげで小テストの勉強全然してないけど、反省はしていない。


ノロノロと通学路を歩いていると、後ろからチョップされる。

顔を見なくったって誰だか分かる。

相手は――…


「暴力反対!サエ キテル君!!」

「変なところで切るな。佐伯 瑛だ、バカ。」


あぁ、もう!チョップされた箇所が痛い……!

でも……

本当に朝から美少年だな、もう……。


「何だよ。ジロジロ見るな。」

「いやぁ、今日も佐伯くんは美少年だなって思ってさ。」


そう笑顔で言うと、みるみるうちに佐伯くんの顔は赤くなっていく。


「あっ、佐伯くん照れてる〜!」

「う…ウルサイ!!」


そう言って佐伯くんは、また私にチョップする。


「いったぁ〜い!」

「…今の言い方、ちょっと可愛かった。」

「え?何?」

「なっ…何でもない!」


――変な佐伯くん……。


チリンチリン――…

後方から、自転車のベルの音が聞こえる。

佐伯くんと一緒に後ろを振り返ると――…


「あっ!氷上会長!」

「あぁ、君たちか!おはよう!」


そう挨拶を済ますと、氷上くんは自転車で私達を追い越して行く。


「はぁ〜。眼鏡生徒会長萌え!!」

「は?」

「氷上会長ってさ、萌えの宝庫だと思わない!?あれでドS設定とかだったらヤバすぎだよね!」

「萌え……?」

「眼鏡を外せば超絶美少年!いや、外さなくても美少年!氷上会長萌え!!」

「……………。」


――あっ、ヤバい……!

つい興奮して、変なことばっかりベラベラ喋っちゃった……!!


佐伯くん、さっきからずっと黙ってるし……

ドン引きされちゃったかな……?


「佐伯…くん……?」

「誰にでも言うのな。」

「え……?」

「……美少年…とか。」


そう言って、佐伯くんは私を残して先に歩いていく。


――もしかして……

佐伯くん、私が氷上くんのこと"美少年"って言ったのが気に食わないのかな……?

そんな風に、自惚れてしまう――…。


「えへへ!でも、ツンデレ最強兵器テルたんに敵う男キャラなんていないんだから!」

「引っ付くな!しかも"テルたん"って何だよ、おい!」






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*あとがき*
頭の弱い主人公は書いてて楽しいです^^*

読んでくださって、ありがとうございました!

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