gお題 | ナノ

生きててよかった!



「なぁ、お前さ。今日こそハッキリさせろよな。」

「うっ…うん?」

「今日は逃がさないから。」

「うっ…うん?」


放課後、針谷くんと佐伯くんに呼び出されて。

ジリジリと壁際に追いやられてる私。


この2人は一体何がしたいのだろうか……!?


重い沈黙を破ったのが針谷くん。


「お前さ、俺達のこと…どう思ってんだよ。」

「えっ……?」

「だから!俺達のこと!!」


――『俺達のこと』?

佐伯くんと、針谷くんの…こと?


もしかして…

もしかして……!!

針谷くんと佐伯くんが付き合ってるってこと――!?


「き…気持ち悪いなんて思ってないよ!?」

「気持ち悪い……?」

「むしろ萌える?みたいな!?」

「萌える?」


――だって!!

美少年2人のイチャイチャはこの上ない至福……!!


「あのさ、佐伯くんに針谷くん!結局のところ…どっちが受で、どっち攻なの?」

「「受け?攻め?」」


――あー!!

また2人で声揃えちゃって……!!

本当に2人って息ぴったしだよね……!!


「私黙ってるから、大丈夫!」


そう言って、自分の席に戻り、通学カバンを肩にかけて、


「私は応援してるよ!!針谷くんと佐伯くんの恋路を!!!」


そう大声でエールを送り、走って教室から出た。


だって……!!

美少年2人の恋路を陰ながら見守れるなんて…この上ない幸せ!!!



「生きてて良かった――!!!」






*おまけ*

「おい、針谷。」

「何だよ、佐伯。」

「あいつ『俺達の恋路』とか意味の分からないこと言ってたよな。」

「ああ、言ってた。」

「あいつ、絶対すごい誤解してるよな。」

「ああ。多分、俺が『俺達のこと、どう思ってんだよ』って言ったのを、
『俺と佐伯どっちがいいんだよ』って意味じゃなくて『俺達が付き合ってるのどう思ってんだよ』って意味で取ったんだよ、あのアホ…。」

「あいつ、どんな目で俺達のこと見てるんだよ……」




「まぁ、仕方ないから付き合っちゃうか、佐伯!」

「誰が付き合うか!!」




-END-


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*あとがき*
まさかのBLエンドです、本当にありがry
最後の最後でふざけました。悪いクセです。
本当に書いてて楽しかったです。

お付き合いくださいまして、ありがとうございました!

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