gお題 | ナノ

妄想広がり放題



「はぁぁ、萌える……」


昼休みの音楽室。

彼らの指から紡ぎ出されるギターの音色。


そして…そして……!!


「なぁ、針谷。ここは?」

「だー!!さっき教えただろうが!佐伯、お前って本当!ギター向いてねぇよ!!」


――美少年2人のイチャイチャ……!!

やばい、今萌えすぎてヨダレ垂れたかも……!!


そう思って、ポケットから手鏡を取りだし確認。

大丈夫。垂れてない。


鏡から視線を佐伯くんと針谷くんにずらすと――…。


「萌え―――!!!」


――針谷くんが…!!佐伯くんの手に自分の手を添えて、ギターのコード教えてる――!!!


「どうしたんだよ、お前。」

そう言いながら、横目で私を見る、佐伯くんと針谷くん。

2人をこうやって見ると――…。


「う〜ん…やっぱりさー、瑛針?」

「「はあ?」」

「いや、佐伯くんも針谷くんも正直言うと…どっちも受けっぽいよね……。」

「「受け?」」


――ダメだ……!!

何でさっきから2人して、声揃えて同じこと言うの!?

シンクロ率やべぇぇぇ!!


「うーん、私は基本瑛針プッシュでいきたいけど、たまにはリバもいいよね!」

「「リバ?」」

「うん!『今夜は俺がお前に入れたい』とか受が言うの!!あー!萌えすぎて禿げる!!」


――あっ…まずい。

調子に乗ってベラベラ喋りすぎた……。

2人の方を見ると、不思議そうに私を見ていて……。


「……2人とも、どうしたの?」


平静を装い、笑顔を向けると、針谷くんが口を開く。


「お前さ、さっきから『瑛針』とか『受』とか『リバ』とか…何のハナシしてんだ?」

「えっ……?」


――言えるわけないでしょ!!

この腐った脳内変換を……!!


「そっ…それは…!佐伯くんや針谷くんには分からない、女の子の秘密の言葉があるの!2人にはまだ分からないよっ!!」


そう言い残して、私は勢いよく音楽室を出た。


そういう妄想したっていいじゃない。

腐女子だもの。





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*あとがき*
雑食なので、瑛針であろうと針瑛であろうと何でも私は美味しくいただけます。

読んでくださって、ありがとうございました!

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