■2013/05/18 12:34[Sat]


なまえ→海野あかり

「オレ、あかりが好きなんだけど…」

普段音楽の話しかしないような音楽バカの針谷。
そんな奴の口から「あかり」の名前。

「へっ…へ〜。針谷、オマエあかりが好きだったのか?」
「…佐伯」
「何だよ」
「オレ、本気だから」

それは宣戦布告なのか何なのか。
俺のほうを真っ直ぐに見る針谷の瞳。
その空気に耐えられなくて、そっと口を開く。

「…俺は別にあかりのこと好きじゃないし。勝手にすればいいだろ?」

――嘘ついた。
言えなくて。「俺だってあかりのことが好きだ」なんて。

「佐伯…協力してくれるか?」

――嫌だ。
何でオマエとあかりが上手くいくように協力しなきゃいけないんだよ。

俺だって、あかりが好きなのに――…。

「佐伯?」
「……あっ、ああ。協力するよ」

――あかりが、好きなのに。





「瑛くんー」
「ウルサイ」
「まだ何も言ってないよ…」

針谷に協力する、なんて言ったのに。
その言葉とは裏腹に、あかりと2人きりで出掛けてる俺がいる。

「ほら!これから瑛くんが大好きな水族館に行くんだからさ、テンションあげてこうよ!!」
「…誰が水族館好きって言ったって?」

――あかりのペースにのまれる。
嫌いじゃない。むしろ、それが心地好い。

「あっ!瑛くんっ!信号赤になっちゃう!急ごう!!」

そう言って、俺の手を引っ張る、あかりの小さな手。
瞬間的に浮かぶ、針谷の言葉。

――『協力してくれるか?』

反射的に、その手を振り払った。
驚いたのか、一瞬俺の顔を見る、あかり。

「あっ、あー…瑛くん、ごめんね?手とか…触っちゃって……」

そう言いながら、気まずそうに、あかりは自分の髪を撫でて。
さっき俺の手に触れたその手は、元の位置へと戻される。

――好きなのに。
もっと、あかりに触れたいのに。

針谷が、早くあかりのことを諦めればいいのに。
早く針谷が、あかりに告白して振られればいいのに。

あかりに返す言葉がなくてそっと、自分の手を見る。
さっきのあかりの体温を、忘れることなんて出来なくて。


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gdgdすぎわろたwww

ひいいいいいいいつもすみませんんんんんんんんん

幸せになれない瑛たんが大好き



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