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窓明かりこぼれる夜行塗料
沈めたいときには海がない
原色を折って砕く
誘蛾灯にむらがるくせに
数行をもって侵略する
中指で三日月を折る
とうに滅びた地を故郷と云う
いっそ蝙蝠のかたちがふさわしい
白昼、みえない流星のにおいを嗅ぎつける。