私と仁王くんは、正反対な人間だ。外見も、中身も、似た部分を探す方が難しいくらいに違っている。

「仁王くんは、どうして私を好いて下さったのですか?」
「なんじゃ、唐突に」
「唐突ではありません。ずっと考えていた事です」

寝具に寝転ぶ仁王くんの頭を撫でながら、無言で彼の返答を待つ。どちらからともなく始まったこの関係に、確定した理由を持たせたかったのだ。

「わからん、が答えかの」
「…今、何と仰りました?」
「じゃから、わからんて」

仁王くんの声に偽りはない。つまり、本当にどうして好きになったのかがわからないと言うのだ。変に気負っていた自分が馬鹿らしくなった。

「そうですね、その方があなたらしいです」
「まあ、きっかけはどうあれ好きっちゅうのは本当じゃ。それで安心しんしゃい」

ふざけた彼の言い方が、余りにらしくて笑ってしまった。仁王くんも、つられて声をあげて笑い出した。








アデュプリ好きっす

2011/5/27
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