日「…」
ゆ「(あっ、日下部くんだ!)」
日「おい、お前」
ゆ「(誰かとお話してるのかな)」
日「腹減ってんのか?パンならあるぞ」
ゆ「(あ、違う。猫だ)」
日「よしよし。そんな擦りつかなくてもちゃんとやるって」
ゆ「…」じっ
日「うまい?」
ゆ「(あぁそんな優しい顔しちゃって…かわいいなぁ)」
日「…にゃあ」
ゆ「!?」
日「にゃー…っつっても、通じるわけねぇよな」
ゆ「(か…っ、かわ、かわいい…!!日下部くんかわいい!!)」
日「お前あれだ。何かに似てるって思ったら、あいつに似てる」
ゆ「?」
日「毛長くてもさっとしてるとことか。目が綺麗なとことか」
ゆ「(誰…?)」
日「…ゆりえ」
ゆ「!?」
日「ゆりえ、うまいか」
ゆ「(その猫に私の名前つけちゃうの!?)」
日「はは、なに。まだ足りないって?もう食べもん持ってねー…うお」
ゆ「!!」
日「そんなとこ舐めても美味しくないだろ。つーかくすぐったい」
ゆ「(く、日下部くんの唇が…!猫に!猫に奪われた!)」
日「お前けっこー積極的だな。本人とは大違いだぞ」
ゆ「(本人って私のこと!?)」
日「…お前くらいがつがつ来てくれた方が、俺も嬉しいんだけどな」
ゆ「…!!!」

* * *

ゆ「ああああのっ、あの、日下部くん」
日「なに」
ゆ「ちょっと、しゃがんで…目つぶってください…っ」
日「…何する気だよ。怖いんだけど」
ゆ「い、いいから、お願い!」
日「はぁ…分かった。これでいい?」
ゆ「…」
日「ゆりえ?」
ゆ「…っ」ちゅっ
日「…」
ゆ「…」
日「…なに、今の」
ゆ「やっ、あの、キス、です…」
日「いやそれは分かるっつの。俺が聞いてんのは理由」
ゆ「…したく、なったから?」
日「…」
ゆ「ごっ、ごめん!怒った?でも他の人…人じゃないけどっ、とにかく日下部くんにキスしていいのは私だけっていうか、だから…」
日「…ふーん」
ゆ「日下部く…」
日「そんなこと言われなくても、お前以外の奴とする気とかないけど」
ゆ「えっ」
日「じゃ、俺帰るから」
ゆ「待って待って日下部くん一緒に帰ろう!待ってよー!」

日「(くっそ…くっそ…うっかりときめいただろーが委員長のくせに…)」

日下部は動物に好かれやすそう。

委員長は見た


top


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -