※吉田君がレイプされた後のお話しです。観覧注意。






「何かとても大切なものを失くしました」

そう告げた吉田君の顔には、およそ表情と言える様なものはなく、乱れた髪や衣服、細かい掠り傷のついた身体からは、それと同時に、生気すら感じられなかった。

「一体何が、」

"何があったのか"そう尋ねるのは、余りにも残酷な気がして、思わず言葉を飲み込んだ。

多分この子は、こういう時、泣いていい事を知らないのだ。

静かに身体を引き寄せて、腕の中に包むと、どうして欲しい?と、尋ねた。

どうせどちらも残酷ならば、わしは救いのある方を選ぼう。

「ーーぼくを、めちゃくちゃにして下さい。総統がぼくを、総統なら、」

吉田君の小さな身体を、乱暴に床に押し倒し、元から乱れていた衣服を全て剥がすと、露わになったペニスを強く扱いて、左指で中を掻き回した。

中には、どろりとした感触があり、それが余計にわしの黒い部分を刺激した。

吉田君の口からは、耐え切れず、淫らな声が漏れている。
それがわしの鼓膜を震わすたびに、わし自身を硬く、膨らませた。

中のものをある程度掻き出して、はじめから充分に解されていた穴に、一気にペニスを捻じ込んだ。

吉田君の、悲鳴に似た声が上がる。

その心地良い高音に酔いしれて、獣の様に、ひたすら突いた。

「あっ…あ! そ、ぅと…ぉっ!」

激しい水音と肉のぶつかる音が、静かだった部屋を占領していた。

「ーあ、ッ、く…ああッ!」

背中仰け反らせ、果てた吉田君に構う事なく、更に突き続け、喘ぎ声が呻き声に変わるのさえ、わしには愛おしく思えた。

「も…っ!あっああっんッ は…ぁあっ!」
「出す、ぞ」
「中、だして…っくださーーっあぁあン!!」





行為を終えて、ボロボロになった吉田君を、真っ直ぐに観る事が出来なかった。

「……これで…総統も、ぼくと同じ、大切な何かを失った人間ですね」

吉田君の力ない微笑みの後に、頬を伝った涙が、やけに、現実味のないもののようにみえた。

「ー…人は、何かを失わずに、何かを得る事など、出来ぬのだよ吉田君。わしは、これは間違った選択ではなかったと思うのじゃ。本当は吉田君も、そう思っているんじゃろ?君は確かに傷付き、苦しみ、大切な何かを失った。それも、とても大切な何かだ。当然、代わりなんてあるはずがない。…しかし君はそれで、それに見合う何かを手に入れた」

長い沈黙が続いた。

それはまるで、世界の終わりの様な沈黙。







「あなたの、愛です」

絞り出された声を聞いて、わしは吉田君の身体を強く抱き締めた。

途端に声を上げて泣き始めた吉田君の姿をみて、わしは心の底から安堵していた。

「すまなかった…すまなかった…っ」

これからはわしが、必ず君を護るよ。









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初、総吉裏が、こんな話になるとは…!
ダークですみませんでした!
次はもっと明るいのを…





20140109







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