出会いたてのころは、中在家先輩は、無口で無表情で、なにを考えてるのかよくわかんなくて、不気味だなっておもってて、どちらかというと苦手な先輩だったけど、図書委員やいろんな学園行事でそばにいて、中在家先輩の優しさに気付いたときから、おれは、なんとなく中在家先輩に惹かれていた。

だから、このあいだ中在家先輩に告白されて、男同士だとか、いろいろ悩んだけどおーけーを出してみた。

今日も中在家先輩と、図書委員の当番で一緒だ。
最近はこうして、二人の時間が増えているのが、嬉しかった。

「暇っすね〜」

珍しく図書室に誰もいない。
ぼくのつぶやきに、中在家先輩はうなずいた。

「あっちの本も修補しとくかぁ…」
「……きり丸、」
「はい?なんすか、中在家先輩?」

中在家先輩においでおいでをされて、そばに行くと、急に腕をつかまれて、体制を崩して、そのまま中在家先輩の腕の中におさまってしまった。

こ、こんなに中在家先輩に近付くの、告白されたとき以来だ〜っ///

「す、すみません…中在家、せんぱい…?」

どんどん顔が熱くなってくる。
中在家先輩の、ぼくのとは比べものにならないくらい、たくましい腕は一向に、ぼくを離す気配がないし、いつ、図書室に生徒が本を借りに来るかもわからないし、これは一体、どうしたらいいのやら…

「……」

よくわからないけど、おそるおそる、中在家先輩の背中に、おれも腕をまわしてみた。

からだもおれより大きくて、土井先生みたいだから、あんまり腕がまわらなくて、おどろいてしまった。

しばらく抱き合っていたら、中在家先輩の力がゆるんできて、顔を上げてみた。

「ーーーッ!!?////」

ち、ちゅー…された…?!!!////
こ、こんなことって、こんなことって…!

「な…っな…!!」
「きり丸、愛してる」
「ーー〜〜〜ッツ/////」

全身が熱くて、頭がくらくらする。
これが、"こいびとどーし"ってやつなのか?

中在家先輩は、あいかわらず無口で無表情だけど、おれの前ではこんなにやさしくて、意外とじょーねつ的で、こうやって、あまい言葉もささやいてくれる。

おれにはまだよくわかんないけど、こんなに胸が熱くなる。
これはたぶん、嬉しいってことだとおもう。

だから、次はおれの方から、中在家先輩に抱き付いてみた。
それに、中在家先輩が少しおどろいたのが伝わってきて、なんだか心があったかくなった。

まだ、おれの気持ちなんて、幼いものだとおもうけど、おれも、確かに中在家先輩をあいしてるんだなって、わかってきた。

だから、これからもこうやって、二人で一緒にいれたらいいな。






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リクエスト頂きました、長きりでした!
甘いです!

そして、きりちゃん視点なので、ひらがな多めです。
読みづらかったらすみません…!

ちょーじとゆっくり成長していくきりちゃん、好きですキラーン!

遅くなってしまって、申し訳ございませんでした!






20140109






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