私達は皆には内緒で、秋休みが終わった頃に結婚した。

学園が冬休みになり、乱太郎としんべヱと、途中で別れ、私達は久しぶりに家へ帰って来た。

二人が結婚して、初めての長期休暇だ。

「きり丸、今日から殆んど一日中二人きりだな」
「そうですね、土井先生。まぁ、学園でも毎日一緒なんすけどねぇ」
「はは、確かに。それより、土井先生もいいが、こうして家で二人きりの時くらいは、下の名前で呼んでくれないか?」
「えっ!いいんですか?」
「いいに決まっているだろう?私達、夫婦なんだから」
「…/// それもそうっすよね。えっと、じゃあ、は…はんすけ、さん…で、いいですか?////」
「〜〜ッ!! きり丸ッ可愛過ぎるぞ〜ぉ!」
「わっ!?」

照れ臭そうに、もじもじしながら上目遣いで名前を呼ばれて、つい、きり丸を押し倒してしまった。

「ー〜〜んン〜ッ////」

折角夫婦になれたのに、学園ではずっと我慢していたから、ついに、理性が効かなくなってしまい、私は夢中できり丸の唇に噛み付くような口付けをした。

その間に、着物に手を入れ、胸の飾りを弄ってやると、きり丸から甘い吐息が漏れるようになる。

その可愛らしい姿が、更に私を興奮させた。

「ちょ…ちょっ!どい、せんせ…じゃなくて、はんすけさん…!ご飯の準備、途中なんですけど…!」
「お前が可愛過ぎるのが悪い…!」
「〜〜〜ばかぁっ///」









結局、我慢出来ず、夕食前にきり丸を美味しく頂いてしまった。

「いきなり盛るから、びっくりしましたよもうっ!」
「す、すまん…忍術学園で我慢してた分が、ついに爆発してしまって…」

きり丸が、怠い身体を引き摺りながら作ってくれた味噌汁を、申し訳ない気持ちで一杯になりながら啜った。

「んも〜…仕方ないですね。はい、あーん」
「あ〜ん、…っこの煮物、美味いなぁ!」
「でしょ?ぼくの愛がこもってますからね」
「有難いなぁ…」
「なに、涙目になってるんすか」
「だ…だって、幸せ過ぎるんだもの!ありがとう、きり丸!愛してる!」
「あ〜あ〜っ食事中に引っ付かないで下さいよ〜っ//」

きり丸の作る料理は本当に美味いし、きり丸はしっかりしているから、家事も全部こなしてくれる。そう思うと、

「私は、本当にいい子を嫁に貰ったなぁ…」
「、なんですか急に…」
「あ、すまん。心の声が出てしまった」
「半助さんったら…///」
「あはは」

風呂も一緒、布団も一緒。
私は相変わらず、性欲と闘っては居るが、きり丸がこんなに穏やかな表情をするのを、他で見たことがない。

そう考えると、きり丸も私と同じように、幸せなのだろう。
私は、それを、とても嬉しく思った。

「どい…せんせ…」

きり丸が漏らした寝言は、相変わらず先生の自分を呼んではいるが、それもまた、きり丸らしくて愛しかった。

正直、結婚して、何が変わったという訳では無い。
しかし、結婚という、枠組みに嵌る事によって、二人は確かに、これからも共に生きて行く。という、証明がしたかったのではないだろうか。

腕の中にある、愛しい小さな身体を、一生護ると誓いながら、私も眠りについた。
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