ただ、何とはなく、漠然と、死にたいなーと思うことがある。何か大袈裟な理由があるわけでもなく、何かとてつもなく辛いことがあるわけでもなく、生きたいと思う気持ちがないわけではないが、生きたい気持ちが薄らいで、死にたくない気持ちが遠退いて、ただ、息をしている毎日を、止めてしまいたくなる日がある。積極的に死にたい訳ではないのだけれど、たとえば人混みの中で、すれ違ったあの人が、そのまま振り返って私を後ろから刃物で刺したりしないかな、とか、駅のホームに立っていて、急に後ろから誰かに背中を押されたりしないかな、とか、それを望んでいる訳ではないけれど、そういう想像をする日がある。家族のことは大好きだけれど、目の前で無残に殺される想像をする。明日、好きなアーティストのCDの発売日だけれど、頭上に爆弾が落ちてくる想像をする。何とはなしに、漠然と、死ぬことを考える。
ただ、それだけ。