障子の隙間から射し込む朝陽の光に起こされた坂田銀時は、隣で眠っている奏の寝顔をぼんやりと眺めていた。健やかな寝息を立てながら熟睡する奏の頬に手を添えた坂田の表情は、無意識の内に緩んでいる。指先で鼻をくすぐった坂田は、眉間にしわを寄せながら寝返りをうつ奏の無防備な後ろ姿に一握の愛おしさを抱いた。華奢な背中にぴったりと寄り添った坂田は、奏の匂いを嗅ぎながら柔らかな腰を抱き締める。体温を分かち合う安心感からうたた寝をし始めた坂田は、起床した奏が体の向きを変えようと試みる振動で目覚めた。寝ぼけ眼で視線を交わした坂田と奏は、どちらからともなく締りのない笑みを浮かべながら寄り添い合う。朝陽の温もりに包み込まれる中、夢見心地な二人は互いの体温を確かめ合うようにゆっくりと目を閉じた。










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