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と或る領主の秘めたる嗜好(秘密のランチデート新刊サンプル)※裏

11/23 秘密のランチデート(ときレスオンリーイベント)
新刊「と或る領主の秘めたる嗜好」
文章:るる
イラスト:おかめさときち
R18挿絵付き小説本 52p
ノベルティとしてポストカードが付いております。

領主音羽さんとその城で働くメイドである主人公の
パラレル&TL風「音×主」本。


**本文より抜粋**


震える白い頬に手を添える。
刹那、きみの瞳から涙が溢れた。
「この気持ちは耐えられない……きみが好きなんだ……。好きで、好きで好きで仕方なくて! きみを自分のものにしたいと思うこの抑えきれない欲望をどうしたらいいかわからないんだ……親に決められた婚約者がいようと、城の全ての者に反対されようと……」
白い頬をたどる美しい雫を指でなぞる。
「……っ」
彼女の唇が何か言いたげにわずかに動く。
「きみは僕の心を一瞬で奪った。あの日からきみが忘れられなくて……僕は……っ」
何度想像しただろう。きみと言葉を交わす日を。
でもそれじゃ物足りなくなって……。
顔に、髪に、身体に触れて、ぎゅうっと抱きしめたい。
そしたらもっときみが欲しくなって……
夢の中できみを汚すことを覚えた。毎晩、毎晩。
僕は声を殺してきみを愛した。

それが現実になる、ただそれだけなんだ。
「きみに拒まれようと、僕はきみが欲しい」
耳元から顔を遠ざけ、正面から彼女を見つめる。
その表情は困惑していた。顔が赤い。
「い、いけませんっ……そんな……! 大切なお城は、婚約者様はどうするのですか
「僕に逆らうの?」
「っ……」
潤む綺麗な瞳をまっすぐ見つめながら、きみの雫で濡れた指を自分の口に入れる。
「はぁ、ぁ……」
喜びに身体が震えて、思わず声が漏れた。
初めて触れた愛しい彼女の体液が自分の身体に溶けて行く興奮を必死に押し殺す。
彼女の耳元の髪をかきあげて、小さなそこへ再び唇を寄せる。
「ねぇ、見て。この部屋にはなんだって揃ってる。ここにある道具を使って、きみの剥製を作って、永遠に僕のそばにオブジェとして置いておいたって構わないんだよ」
耳に吐息を吹きかけると、小さな身体がびくりと震えた。

「言ったでしょ? 色々教え込まれたって。きっとぼくはきみの想像しえないことだってできると思うよ」
「……シン様……」
「ぼくのものになってくれるよね?」
「…………」
選択肢はないよ。
彼女が俯いたまま何も言わないことが、僕を受け入れてくれるという答えだと思った。

嗚呼、ようやく手に入ったんだ。
次期領主と一介のメイド。
禁断の恋って言うのかな?
甘美な秘密。
彼女ともっともっと、秘密を分け合いたいな。

「これ、なんだかわかるよね?」
「……っ」
ぼくが手にしたものを見た瞬間、彼女が震える。
鎖がまた音を立てる。
「そう、乗馬用の鞭」
「や……」
「怖がらなくても大丈夫だよ。ぼくはきみを傷つけたいわけじゃないんだ」
鞭の先端についた革製のチップを彼女の首筋に這わせる。
「っ……!」
「ふふっ……ねぇ……」
首筋から胸元へ順に移動させていく。
服越しに与える刺激はぼくにとってもどかしくもあるけど、これからの先に起こる予感めいたものを感じるに十分な手順。
黒い布地に包まれた柔らかなそこに辿りつくと、
鞭がふにゃりと沈む。
その中心に隠れている少し硬いところをぐりぐりと刺激すると、彼女の身体が大きく揺れる。



「やっ……ぁ」
「どう? 気持ちイイ? ……いい表情になってる」
「ちが……っ……ぁっ……」
「ねぇ……叩かれるのと噛まれるのどっちがいい?」
「え……っ
「ぼくね、所有物には印を付けたい主義なんだ。きみが誰のものかわからせる為に、全身に痕を付けたいな」
「……っ」
執拗に与えられる刺激にきみの表情が歪む。
ぼくが与えてる感情。ぼくの手に翻弄されるその姿がたまらなく愛しい。


**以上**

お品書きや表紙とイラストをあわせたサンプルも近日掲載予定です。

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