ときレス | ナノ


Lick and Bite as you like(透・裏/ハグの日(8/9))

「ねぇ、透さん見て見て!」
「んー?見えない」
今日発売のファッション雑誌に目を落としてた俺は生返事する。
なんてったって俺様が載ってるんだからな。

「もぉ。見てないじゃん。テレビ、見て」
「ん、なに?」
あ、このページかな。
そこと思しき色合いのページを見つけて手を止める。

「ね!今日ってハグの日なんだって」
「へへ、結構いい感じじゃん」
「えっ!?透さんがこういうのに興味持つの珍しいね」
「……は?」
開かれたページでポーズを決める俺様……とキョウヤさんとケントから顔を上げ、
ようやく名の顔を見た。
その目は驚きで見開かれている。
しかし、俺が彼女の発言を理解していない様子を察するとみるみる表情が変わる。
そしてテレビ画面を指差した。

「ハグの日」
「……ん?」

部屋のテレビには1組のカップルが映し出されていて、
画面右上には『今日はハグの日♪』なんて書かれている。

あーハイハイ……理解した。

「8月9日だから、は、ぐ、でハグの日なんだって」
「へー。こじつけ感ハンパねぇ」
「言うと思ったぁー」

遠慮なくそう返事をすると、
名は小さく頬を膨らませてテレビの方へと向き直る。

なんでもかんでも○○の日にすりゃーいいってもんじゃねーじゃん。
特許の日とか蚊の日とかさ。なんだそれ。誰が何の為に祝うんだよ。

毎日が記念日、はーと、かってーの。

無言になった彼女をそっと盗み見ると、
さっきの表情のまま、テレビ画面を見つめている。
ソファの上に膝を抱えたその姿勢。
もしかして拗ねた?

「なぁ」
「なぁに?」
「拗ねた?」
「別に」
「あ、せっかく記念日なんだし、俺にハグして欲しかった、とか?」
「して欲しいのは透さんの方じゃないの?」
「馬鹿?」

俺の方を振り向きもせずに淡々と答える。
俺はとっさにそう答えたが、すぐに後悔した。

さっきよりも少しだけ空気の重くなった部屋に、テレビの音声だけが響いている。
「…………」
手元の雑誌は彼女が買ってきてくれたものだ。
ここら辺の本屋じゃすぐなくなっちゃう上に、自分は時間がないから買えないって愚痴ってたら、朝『言ってた雑誌、買ったよ』とメールがきてた。

俺のこと色々考えてくれてるだけじゃなくて、忙しい俺にあわせてこうやって会ってくれるのに……
さっきのハグ云々も名なりの甘え方だったのかもしれない。

久しぶりに会ったんだから。

「…………」
「…………」
「可愛いやつ……」
「え?」
呟いた言葉が彼女の耳に届いたようで、
そっとこちらを振り向く。
隣に座っている俺は二人の距離を詰めた。

「おい、今日はハグの日なんだろ?」
「え……う、うん」
「でも俺はそーゆーこじつけみたいなのキライ」
「さっき聴いたもん」
だから?と言いたそうに、唇を尖らせる。

キス、したくなるだろ。

「だから、敢えてハグはしない。お前に触れない」
「……え?」
困惑した表情をする。
やっぱ期待してた?

「手、以外で気持ち良くしてやるから」
「……え!?」

てか、お前がそういうことしたくないとしても俺は限界寸前だし。
シないわけないだろ。
久しぶりに会えたからって素直に抱きしめたり、会いたかった、とか、
そういうの言ったりするのはなんかかっこ悪い気がして、
絶対しない……できない。

でも久々にお前の笑顔見て、部屋に入って、お前の香りに包まれたら、
お前の全てを感じたいって思うじゃん。
かといって、がっついたりするのも余裕ないみたいで恥ずかしいし、
そういうの全部押し殺してタイミングはかってたのに、
そんなの無邪気な顔で言われたら、抗いようがなくなるだろ。

ホント、馬鹿。

名は膝を抱えていた腕を解いて、俺から距離をとるように後ずさる。

「逃ーげーるーなー」
「だって……!」
「……いや?」

眉根を寄せて不安げな表情を作りながら、また距離を詰める。
すぐに彼女の背は壁へとぶつかる。
白い壁に背を預けた彼女に、俺の黒い影が重なる。
上目遣いに見つめられて、ノドが鳴った。

名に触れないように壁に手を付いて、両腕の間にその身体を閉じ込める。
耳元に唇を寄せて彼女の名前を呼んだ。

「ねぇ……名」
ぴくんと小さく反応する身体。
「……そんな、いや?」
「…………っ」
「答え、ろよ」
「……いや、じゃないです」
消え入るような声。
その言葉を聴いて満足した俺は、今度は耳の輪郭を舌でなぞった。
「んっ……!」
「へへっ、言ったな?」
「え?」
「脱いで」
そのまま舌をもっと出して、ぺちゃぺちゃとまるで犬みたいに小さな耳を舐めまわしながら吐息を吹きかける。
顔は見えないけど、きっと真っ赤にしてんだろーな。
「ぬ、脱ぐ!?」
「言ったじゃん、俺は手を使わないってさ。お前が自分の手で脱いでくれないと、俺なにもできないし」
言いながら、舌をすぼめて小さな穴にねじ込む。
入れたり出したりするとなんとなくアレを思い出して下腹部が熱くなる。

「ひゃ、あっ……!そ、そんなの恥ずかしい……!」
「脱いでくれないとお前の服、汚すかも、積極的に」
「せ、積極的に!?」
「……観念して?」
「…………」

諦めたような小さな吐息が聞こえた。

そう、全部諦めて。
今日はお前の全部を味わうから。

「あ、あっち向いてて?」
「やーだ」
「そんなじっと見られてちゃ恥ずかしい……じゃん」

さっきの姿勢とほぼ変わらず、ソファに二人で向き合ってる。
俺は彼女がちゃんと脱いでくれるまで何もしないと言い放って、その姿を正面からじっと見ていた。
お預け食らってる犬みたいに。

「わざと恥ずかしくしてんじゃん」
「意地悪……!」
「そりゃどうも」
「褒めてない!」
「ほら、手ー止まってる。この調子じゃ朝までかかるだろ」

そう言ってブラウスの裾を引っ張ると、名は両手でぎゅっと胸元を押さえた。
「…………」
「さ、どうぞ」

助けを求めるような表情でしばらく俺を見つめていたけど、意を決したように唇を噛むと勢いよくカーディガンを脱いだ。
次にちょっと透けてるブラウスのボタンに手を掛ける。
でもさっきみたいな勢いはなくて、
上からひとつずつ恥じらいながら外していく姿は、俺を煽るのに十分なんだけど、
時間が掛かりすぎる。

俺は苛立たしくソファを叩きながらリズムを刻んでいた指を止めてにっこりと笑顔を作った。

「それとも、その服を口で咥えて引き裂いちゃおっか」
「だ、だめ……!やります……!」

白い指がボタンを外していく。
全て外すと前側が肌けて、中に着ているキャミソールが見えた。

肩から滑り落ちる薄い布。
露わになる胸元。しっとりと汗ばんでいて部屋のライトにきらきらと光って見える。

「全部。ほら」
「……もぉ!」

彼女は半ばやけくそ気味でキャミを豪快に脱いで放り投げる。
俺は笑った。

少し上気した白い肌と、それを包む可愛らしい下着。
目を細めながら観察したのち、上唇を舐める。
……美味しそうな今晩の食事、ってね。

「それも」
「…………」
唇を軽く噛んで俺を恨めしげに見つめながら、後ろ手にホックをはずす。
締めつけられ、支えられていた膨らみが零れた。
彼女が腕からブラを抜き去る時間さえもどかしくて、それを強引に引っ張って床へと落とした。

「ど、どうしたの!?」
「お前の身体見てたらヘンな気分になってきた……ますます」
「!?」
「そのまま横になって」
「……っ」
俺の言葉に何も返さずに、彼女はソファへ身を横たえる。
髪が散らばって白い肌が視界いっぱいに広がって、目眩を覚えた。
紅潮した頬。潤んだ瞳は不安げに俺を見つめている。

「もしかして煽ってる?」
「えっ、ちが……!」
「ふーん。期待に応えてやるよ。……っと」

彼女の身体に覆いかぶさって、手では彼女に触れないようにソファに肘を付く。
息が掛かるほどの距離で見つめ合って、お前の瞳にはいま俺しか映ってなくて、
その俺はいま限界超えた欲望をなんとか暴走させないように必死で。

「俺のことだけ考えて」
「……うん」
「お前のカラダ、全部食べてやる……いただきます」
「……っ……!」

汗ばんだ白い首筋に唇を宛がい、隙間から舌を出して肌をなぞる。
少ししょっぱい。
刺激を与えるように、キスマークを残すように、
ちゅ、ちゅ、と小さく音を鳴らしながら鎖骨へと移動する。

「んっ……!ぁっ……」
鼻から抜ける艶っぽい声が部屋に響いて、さっきまで微塵もなかった艶めかしい空気が満ちる。
俺の吐息もどんどん荒くなって、ふたりのエロい声が重なって煽り合う。

「っ……ふっ……ぁ……んっ」
「っ……ぁ……名っ……ははっ、すげーエロい声」
「だって、透さ、ひゃっ、ん……」

目の前で恥ずかしそうに服脱がれて、まるで諦めにも似た、でもどこか誘ってるような表情されて、
脱いでって言ったのは自分なのに、まるで無理矢理シてるみたいな感覚もあって、
もう、頭ん中ぐちゃぐちゃ。

舌は鎖骨の窪みをえぐるようになぞって、更に進む。

「んっ……ふ……だいたいさーいくら俺が言ったからって、……自分で脱ぐって相当、んっ……エロくね?」
「えっ……だ、って……ぁっ……やぁ……」
キスを続けながらからかうと、ゆるゆると彼女が首を振る気配がした。
置き所のない彼女の手のひらが助けを求めるように開いたり閉じたりを繰り返す。

「ほらここ、触ってもないのに勃ってる」
白い膨らみの先端で俺を誘うように赤く色づいた突起。
まだ触れていないのに、既に硬く立ち上がっていた。
ぺろりと舐めると、より形をはっきりと見せつけてくる。

「っ……それは……!」
「見られながら脱いで……感じちゃったんだ?」
「ちが……!」
「違わない……んっ」

立ち上がっているそこをまず強く吸い上げてから、上下の歯で挟み込んでしごいてやる。
彼女は強すぎる刺激をこらえるように、顔を左右に振り乱す。
しごきながらその真ん中を舌でつつくことも忘れない。

「やっ……透さん、っ……うぅ……ぁっ……ひゃ……っっ」
「っ……っ……んっ……気持ち、いいだろ?」
「っ……ふっ……ぁ……んっ」

顔ごと突けばふるふると受け入れてくれる弾力を楽しみながら、
歯でそこに噛みついたまま少し引っ張ってやると、彼女が背をしならせた。
少しでも刺激を和らげたいんだろうけど反則。
強めに歯を立てると、大きな声が響いた。

「いっ……ぁっ……」
「痛かった?それともイきそう?」
「ちが……うもんっ……!!」
「エロいお前はこれだけじゃ満足できないからな」
「えっ、ひゃっ……!」

俺の唾液でぬらぬらと光る膨らみ。
体液で濡らしたところから、自分のものになっていくようで言いようのない疼きを覚える。
胸から口を離して、今度は腹をなぞる。
腹の中心からへそを通り、更に下の方へと進んで行く。

へそに辿りつき、ふと視線を上げる。
彼女が声を漏らしながら小さく震えるたびに胸が揺れるのも見えて思わず手を伸ばしたくなる。
両手で掴んで指を食い込ませ、感触を楽しみたいなんて思ってしまう。
そこをぐっと堪えて、意識を戻す。

下着の縁に辿りついて、そこを舌でなぞるとまた白い身体が震える。
でもここはまだ。

そのまま下着の上に唇を這わせて移動を続ける。
薄い茂みを包んでいるそこはなんかふわふわしてて、だんだんと熱を帯びてきている。

加えて、いずれ部屋いっぱいに広がるであろうあの香りがほのかに漂う。
すぐにでもそこを犯したくなるけど、やっぱりまだ。

下着を通り過ぎ、唇が辿りついたのは太もも。
真っ白いそこは俺以外誰も目にしないところ。
触り心地もたまんない。って今日はお触り禁止だっけ。

でも程良い弾力があって思わず……

「んっ……!?」
「っ……ちゅっ…名、名っ……んっ……ぁ」

吸いついては舌を擦りつけて、それから歯を立てて甘く噛む。
俺の痕を残すように。

「と、るさ……っ……ん!噛ん、じゃ……」
「なに?……っ……だめ?ん……、っ……っ……ふ……っ……」

ちゅ、ちゅ、と吸いつく音がやけに大きく、俺の耳を刺激する。
この音を立ててるのは間違いなく自分なのに、無性に恥ずかしくなる。
それとも名を自由にすることができる優越感とか充足感みたいなのなんだろうか?

「すげーイイ声……たまんな、い……っ……お前の肌、全部っ……うまい……」
「透さん、くすぐっ、ったいよ……!」
「ヘンなの……んっ……甘いのに、……嫌いじゃない……」
むしろ好き。

「きゃっ……あっ……」
太ももに無数の噛み痕を残し、
膝の皿をぐるりと舐めまわし、
硬い脛を味わってから、足の指へと至る。

淡い紫色に彩られた足の先。俺の色。
レストランじゃマニキュアはできないから、せめてペディキュアは、って前に話してたっけ。
俺が見るといつも紫色。

名のどこもかしこも愛しくて、足の指を咥えてしゃぶる。
身体がひときわ大きく跳ねた。
「やっ……!」
「うーごーくーな。大人しく俺に喰われてればいーの」

俺のをいつもしてくれるみたいに、
口いっぱいに頬張り、柔らかくぐっしょり潤った口の中で、指を転がすように舌を動かす。
少し冷たい指に絡みつくように意識を集中させた。

俺がお前に我侭言って、イイように犯してるのに、
まるで俺が奉仕してるみたいな感覚に襲われて、倒錯的な背徳感を覚える。

足の指は性感帯のひとつって聴いたことあるけど、その通りだ。
いままで触れたことのない場所のせいか、彼女の足が俺から逃れるようにびくびくと動く。

でも許さない。
足を折り曲げようとしようものなら容赦なく噛みついて牽制する。
手が使えないからそうするしかないんだけど、すごく野蛮な気がしてまた興奮した。

「んっ……っ……ふっ……」
「やあっ……んっ……」

指と指の間をなぞって、次の指へ。
絶えず聞こえてくるお前の泣きそうな声が耳を刺激してきて、俺のあそこももう限界なんだけど、
でもまだ、最後の場所に行かなきゃ。
名残惜しく、そこにもう1度軽く口づけ彼女の指を解放する。

再び身体を動かし、今度はへその下、ショーツの縁へと戻る。
そしてそこを噛んで、ずるりと下に引っ張った。

「きゃっ……!」

露わになる薄い茂みと広がるやらしー香り。
太ももまでずり下げたショーツを更に引っ張り、足から抜き去った。
結構しんどいなこれ。

「よいしょ、っと」
一旦身を起して名を見つめた。
何も身に付けない白く美しい身体は、ほんのりと赤みを帯びていて、
大きく呼吸を繰り返すせいで胸が上下して震えていた。

「おい」
「はぁ……っ……ぁ……え?」
「足、広げて。両手で抱えて」
「……?」
「恥ずかしいとこ、俺に見せろよ」
「……や、やだよ……っ、恥ずかし……い」
「じゃないとやめない。終わらないけど?朝になってレストランに来ないお前んとこにじーさんが電話してきたって続けてるけど?」
「!?」
「名のエロい声、じーさんに聴いてもらう?」

しばしの沈黙が流れた後、おずおずと両手で太ももの裏側へと伸びる。
足とソファが擦れる音が響く。
細い足がゆっくりと開き、自身の両手でそれを起こしあげた。

「へぇ、……イイ眺め」
「透さんの、馬鹿っ……!」
いつも通りの抗議に笑った。

「そんなこと言ってさ、もう濡れてるじゃん……気持ち良かった?」
「っ……!!」

目の前に晒されたそこはすっかり濡れていた。
舌だけで気持ちよくなってくれたってわかって、無性に嬉しい。

身体を動かし、彼女の両太ももの間から顔を出す。
見つめ合う二人。なんだか笑っちゃう格好だけど。

「俺のこと……好きだから……シてくれんだろ?……恥ずかしいこと」
「……え?」
「俺もお前が……好きだから、気持ち良くしたい。だから最後まで……味わわせてよ」

笑っちゃう格好のまま、砂糖菓子みたいに甘い台詞が自然と出てきて、
熱に浮かされてんのは俺もみたい。
それでもそれは本心で、本気で嫌がったらとっくにやめてた。

重ねた時間がお前の気持ちを少しずつ教えてくれて、
恥ずかしいことだって、気持ち良くなるスパイスになるんだって気付いてた。

「……うん」
お前は静かに目を閉じる。
口はきゅと結ばれたままだけど、さっきまでの困惑した表情とは違うカオだった。

「まぁ、また鳴かせちゃうんだけど」
誰に言うでもなく呟く。
身を低くして、すっかり熱くなった最後の場所へと舌を伸ばす。

舌先に触れたのはぬるぬるとした液体。
それはもう溢れてソファ汚しちゃってて、
羞恥よりも本能に逆らっちゃうそんなお前のカラダも愛しくて、
掬いあげるように舌を動かす。

「あっ……!!」
直接触れた大きな刺激に、昂ぶっていた身体がより一層跳ねる。
割れ目を下から上へと犬とか猫がうまそうに水飲むみたいに。
お前の蜜を舐め取る。触れたそばからもっと温度が上がって火傷しそう。

「お前、やっぱエロいんだ?……んっ……名っ……名!」
「えっ……ひゃ、あっ……!」

うわごとみたいにお前の名前を繰り返しながら、
ぐっしょり濡れてるそこを綺麗にするように唇で挟み込むように触れる。
頬や鼻、髪まで濡れてるけど気にしない。

ああ、手を使わないと思うように奥に進めなくてもどかしい。
しばらく努力したが、舌で触れられる場所には限界があった。
もっと奥まで、お前のナカに入りたい。

「あー!もうやめた」
「えっ、ちょ……!あ!」

晒されてる柔らかい尻を両手で包み込むように触れた。
それから、恥ずかしいとこをもっと露わにするように指を使って割れ目左右に開く。
濡れた茂みをかき分け、ぷっくりと熟れた膨らみを見つけ、狙いを定めた。
ここが弱いことはもう熟知している。

「美味しそうなとこ見っけ」
「えっ……あっ……!!」
「んっ……ふ……」
「や、だめ、っ……!!そこは……あっ、あ―――っ……!」

ほら、簡単にイッちゃった。
高い声が響いた次の瞬間、ナカからどっと蜜が溢れてきた。
やらしい香りが漂う。

「イッた?」
「はぁっ……はぁ、はぁ……」

言葉が出てこないほどに息を乱している。
盗み見ると、頬は赤く染まり、口はだらしなく開いていた。
これも俺にしか見せない顔。
大きな瞳には涙を浮かんでて、瞬くと一筋零れ落ちた。

俺は口元についた蜜をぺろりと舐めとってから、取りきれなかったものを拭った。

「ごちそーさまでした」
「…………」
「なに?」

大きな瞳が俺を捉える。

「透さんにも……」
「?」
「透さんにも気持ちよくなって、欲しいな……」
「っ……」

半ば強引にさんざん全身舐めまわされてイかされて……
すぐに俺のこと考えるか?
名のそういうとこが……

「……っ……バーカ」
「私も透さんに……触れたいよ……」

切なそうに眉根を寄せるから、俺のそこがもっと硬くなってパンツがきつい。
精神的にもそろそろキツイ。

「じゃーいますぐ挿れたい」
「……えっ、すぐは、ちょっと……!あの、少しだけ、待って戴けませんか……!?」
「却下」
「ひゃあああ!」

お前が言うようにもう限界なんだから、
……覚悟しろよ。

*END*

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