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物音に驚いたように、こちらを向く視線に、50口径をしまい、大丈夫よ、とだけ笑う。
ちょっと、じゃれてたの、と悪びれずに言ってみれば、ジルが、全く、と言いながら話を再開させた。
ほ、と息を吐いて、さり気なく左手で持っていたセキュリティシックスをエイダから離す。
「全く、血の気の多い子ばっかりなんだから。」
腰に手を当てて仁王立ち、説教の正式な体勢です
「なんでいきなり銃なんかつきつけてくるの、びっくりしちゃったじゃない。」
「…。」
「しかも、私はミスターケネディとは全くもって、初対面で、何、戦友?」
本当に、早とちりなんだか、意味の分からない暴走なんだか、やめてほしいね。
言い切って、エイダを見る。
悔しそうに目を逸らす姿に、ため息を吐いて、まあいいや、と背を向けた。
そのまま、ジルたちの元に向かい、どうすることにしたの?と問う。
「休憩を取りながら、まず、べガスに向かうわ。」
「へー…了解、で、こっからはどうやって移動するつもり?」
「残念ながら、歩くしかないな。」
クリスの言葉に一瞬眉をしかめるが、仕方ないか、と思い直した。
どうやら、此処から離れるらしい。
まあ、確かに追っ手がいたから、ここにいるのはマズいだろう。
一度ヘリに戻って必要そうなものをとってきて、出発した。
…何故隣にレオンがいる。
一番前はクリスとアリスコンビ。
その後ろにクレアとシェリー。
次がエイダで、彼女に続くようにして、ジルとアンジェラ。
一番後ろが、私とレオン…。
『何でこの並びだよ。』
「ヒサメ、どうかしたか?」
「…なんでもないよ、ミスターケネディ。」
首を振れば、彼は不満そうに眉を寄せて、レオンでいいと言っただろう?と告げた。
…言った?そんなこと言ってた?
その気持ちが顔に出ていたのだろう。
レオンが不機嫌そうに告げた。
「怪物を倒したあとだ。」
「…正直、意識保つので精一杯だった。」