旦那 | ナノ



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新入生!

二年生になった。
クラスは変わらず特進クラスで、宗くんと同じクラスだ。
メンバーはほとんど変わっていない。
部活も1年経って慣れた。
キャプテンとレイナ先輩がいなくなったのは、ちょっと…結構寂しいけど。
後輩も入るんだし、うじうじはしてられないよね!

「氷雨!」
「ぅはい!?」

突然名前を呼ばれて、変な返事をしてしまう。
敢えて、こういう言い方をさせて欲しい。
和やかなムードだ。
ちょっと恥ずかしくなりながらも、新キャプテンの隣に並ぶ。

「氷雨、自己紹介だ。」
「ああ!そういうことですか。えっと、マネージャーやってます、2年の白雲氷雨です。」
「コイツは時々紅白戦にも参加するからそのつもりでいろよー。」
「…え、今年もなんですか?」
「今年もだ。氷雨はかなり上手い、コイツに勝てなきゃレギュラーにはなれないと思え。」
「ちょ、紳先輩?!前半は誇大広告です!後半は普通だと思います!」

思わず、叫んだ。
そして、紳先輩…何故そう呼ぶようになったのかは番外編で…と言いたい所だが。
まあ、牧さんのこと、結果、牧先生って呼んじゃったんだよね。
しかも、他校で…。
いやぁ、あの時の空気ったらなかった。
それから、紳先輩って呼ぶようになったんだよ…あはは、思い出したくもない。

「何言ってるんだ?」
「え?」
「今からコイツらと1on1だぞ。」
「…え?」

ウチの学校は実力主義の部分が強いから、一年生でも上手ければスタメンにも入れる。
逆にそうでないのなら、3年生でもベンチに入れない。
練習内容は一緒だが、実力を図るため、入部する1年生は上級生と1on1をするのだ。
最初は中堅部員とやってみて、それで内容を見る。
センスと実力があるなら、スタメンとも1on1が出来るのだ。
ちなみに私は隠れキャラですとも。
スタメンと対決する場合、誰とやりたいか、って言うのが選べる。
そのとき誰でもいいとか、誰々か誰々で、みたいな曖昧なことを言うと、私になる。
ほら、一応スタメンの動き全部出来るから、身長が小さいだけで。
ちなみに、朝は彰くんと夕方は宗くんと時々牧さんとバスケをしているので体力は並外れてきました。
ええ、料理の腕もめきめきと上がっていますよ、そりゃぁね。

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