【ED後・土千】



こつん、と額と額とが合わされ、千鶴は丸い目を見開く。

「あ、あの、歳三さん。どうしたんですか?」

土方はすぐには答えず、黙って少女の体温を確かめている。ややあって、触れ合わせた額を離したあと、

「…この、馬鹿野郎が」

苦い口調で、呟いた。

「調子が悪いの、また黙ってやがったのか?」
「ええと…この仕事が終わったら、休もうって…思ってましたよ?」

誤魔化して笑った千鶴に、土方は溜息をついた。

(まったく、変な癖がついたもんだ)

自らの体調が悪くともそれを無視するという彼女の悪癖は、戦列を離れても未だに治っていない。そうさせたのは自分か、と土方は頭を抱える時がある。

しかし、だとすればその責任を取るのも自分で。

「きゃっ!と、歳三さんっ」
「家事なんかは、後からでもいいだろう。いいから休め」

抵抗する身体を軽々と抱き上げ、土方は家へと入って行った。

「強引です…」
「今に始まったことじゃねえだろ?」

口の端を上げながら、愛しい女に接吻をした。


end.

2010/10/11/Twitter

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