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穂奈美達は、拘流が迫ってくる中、前へ前へと走ってる。
石田「ほ・・・ッ。ホントに壁が追いかけてくるぞ!僕たちが走り抜けた所からどんどん崩れてきてる!」
夜一「振り返る暇があるなら一歩でも進め!拘流にのまれればお終いじゃぞ!!」
ドシャア
石田「うわぁ!!」
夜一がそう言ってる傍から拘流が横へ落ちてきた。
石田「え?うわっ!?」
石田のマントが拘流に絡まり、石田が引っ張られる。
一護「バカが!へんな服着てくるからだ!!」
夜一「待て!斬魄刀は使うな!拘流は霊体をからめ取る!斬魄刀を振るえばそれごとお主もとらわれるぞ!!」
斬魄刀に手をかけ、石田を助けようとする一護を夜一が止めた。
一護「じゃ・・・じゃあどうすりゃ・・・」
『はぁ・・・チャド!石田君からマントを引きちぎって!』
チャド「分かった。」
埒が明かないと判断した穂奈美は、溜息を吐き、チャドに指示した。チャドは言われた通りにマントを引きちぎり、石田を担ぎ上げた。
チャド「行くぞ。」
一護「お・・・おう!」
(そこまでしろとは言ってないけど、まっいっか!それにしてもなーんか嫌な予感がする・・・)
穂奈美は、チャドの行動に呆れながらも胸騒ぎを感じていた。何かが起きるんではないかと。
石田「ま・・・待ってくれ、みんな・・・何か・・・何か来てるぞ・・・!」
降ろしてと騒いでいた石田が急にそう言いだした。後ろからドドドドドドドドドドという音が聞こえてくる。
(確かに何かが来てる。この音は・・・まさかね。そんなわけないよね。)
穂奈美は、その音を聞き、音の正体について考えていた。嫌な予感というものは大抵が当たる。眉間に皺をよせ、横目で後ろを確認しながらも走る足は止めない。
石田「な・・・なんだ、こいつは!?」
夜一「
拘突≠カゃ!!七日に一度しか現れぬ掃除屋≠ェ・・・何も今出ずともよいものを!!とにかく逃げろ!!此奴は恐ろしく速いぞ!!」
夜一の言葉に一護達は追ってくる
拘突から逃げる。出口も見えてきた。あと少しで出られるのだが。すぐ後ろまで迫っている
拘突。捕まらず、全員無事に出られるか微妙だな距離である。
『仕方ない・・・』
穂奈美はそう呟くと後ろを振り向き、右手を前に出す。
一護「!?穂奈美・・・」
『蘭舞踊
晃壁!!』
夜一「!?」
ドボッドドドドドンッ!!
穂奈美がそう言い、軌道を放つと
拘突の前に黄色い光の壁が出来、
拘突がそれに当たり、爆発した。その爆発の巻き沿いをくらい、一護達は出口へと吹き飛ばされ、地面に落ちた。
織姫「ぷうっ!だいじょうぶ!?みんな!」
全員怪我することなくたどり着いたことに穂奈美は安堵した。ただ数人が凄い体制で着地しているが、気にする必要はないだろうと考え、久しぶりに来た
流魂街を懐かしんでいる。
(それにしても久しぶりの空気。懐かしい。いつぶりになる?)
穂奈美は織姫達が話してる事を気にすることなく、遠くを見つめていた。そんな穂奈美を見つめ、驚いている夜一は思考を巡らせる。
夜一(あの軌道は、桜蘭隊だけの特殊なものじゃ。それにあの霊圧は、正しく穂奈美のもの!!どことなく雰囲気は似ておると思っておったが、霊圧が全く感じられぬうえにあ奴は行方不明になったと聞いていた故、此奴があの穂奈美だと思わなかった。
儂としたことが・・・此奴を見破れんとはのう。)
夜一は情けない気持ちでいっぱいとなるが、また会えたことに嬉しさも感じており、複雑な気持ちになった。
To be continued.
21.11.04 up