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喜助が一護を死神化させた。織姫達は興味津々に一護の体を触り、色々言っている。そんな彼らを呆れて見ているのは死神化した一護だ。

『まぁ、無理もないか。』

そう呟き、コンも加わりわいわい騒いでいるその様子を呆れて見ていた。

喜助「はいは―――い。こっち向いてー。門の解説始めるッスよ―――。」

『う――ん。なーんか喜助が先生みたーい。』

喜助「お。良いですね。穂奈美さんになら喜助先生と呼ばれたいッスね。」

『あっそ。』

(((一体2人はどんな関係なんだ!!?)))

冗談を言う喜助の言葉を聞き、そっぽを向く。そんな喜助とのやり取りを聞いて、一護達はそう思っていた。そして、喜助が門の説明を始めた。

一護「よ――――し!分かった!それじゃさっそく乗り込む・・・ゼヘッ」

喜助の説明が終わったと思った一護がそう言って乗り込もうとするのを喜助が杖を一護に突き刺して止めた。

喜助「確かにこの門をくぐること、それ自体には何の問題もありません。霊師変換に苦痛は伴わないし。先へ進めば確かに戸魂界ソウル・ソサエティにたどり着く。問題は時間≠ネんス。我々が穿界門センカイモンを開いて戸魂界ソウル・ソサエティへと繋いでいられる時間は・・・

もって4分!」

喜助の言葉にみんなざわつく。そんなに短いのかと。

喜助「それを過ぎると門は閉じ、君達は現世と戸魂界ソウル・ソサエティの狭間である断界ダンカイ≠ノ永久に閉じ込められることになる!!加えて、その断界ダンカイ≠ノは、虚などの外敵の侵入を防ぐため、拘流コウリュウ≠ニ呼ばれる魂魄の動きを奪う気流が満たされています。こいつに足の1本でも絡め取られれば、時間内に断界ダンカイ≠抜けられる可能性は、限りなくゼロに近くなる。」

織姫「・・・ど・・・どうすれば・・・」

?「前に進むのじゃよ。」

織姫「・・・夜一さん・・・!」

織姫の疑問に突如現れた黒猫が答えた。

夜一「言ったじゃろう。心と魂は繋がっておる。大切なのは心の在り様。前に進もうとする意思じゃ。案内役は儂がつとめよう。迷わず。恐れず。立ち止まらず。振り返らず。残してゆくものたちに思いを馳せず。ただ、前に進むのみ。それができる奴だけ、ついて来い。」

一護「・・・何寝ぼけたこと言ってんだよ。ここに集まってきた時点で、全員、心は決まってんだよ!」

夜一「分かっておるのじゃな、小僧。負ければ2度とここへは戻れぬぞ。」

一護「勝ちゃいいだけの話だろ!」

夜一「・・・その通り!」

一護と夜一という猫との会話を微笑みながら聞いていたけど、うん。今更の疑問を言っても良いかな?何で猫が喋ってるの?つか平然と一護は話しているけど。疑問に思わないの?織姫とチャド、石田君は会ったことがあるみたいだから分かるけどさー!まぁ、喜助と仲が良くて、この霊圧で、夜一っていう名前はあいつしかいないだろうけど。あの夜なら猫に化けることは容易いんだろうけどさ。てか、夜の事を知っていれば出来て当然と思うのも分かるけどさ。一護は知らないよね?何で平然としてられるの?あーもう!!こんな事思案している時間が勿体ない!夜の行動をいちいち模索してても始まらないし、一護は少し感覚が可笑しくなってきているんだろうし、考えたって無駄よね!そうごちゃごちゃと考えていたら喜助が門を開く準備を終わらせていた。

喜助「用意はいいッスか?開くと同時に駆け込んでくださいね。」

一護「分かった。」

一護の返事を聞くと喜助とテッサイは門に霊圧を込めていく。

喜助「いきます!!」

一護「おう!!!」

喜助の言葉を合図に門へ向い走っていく。

織姫「ここが・・・」

一護「・・・断界ダンカイ・・・!」

夜一「さぁ!呆けるな!走れ!!拘流の壁が追ってくるぞ!!」

中に入った途端、立ち止まる一護達に夜が促す。

穿界門センカイモンの入り口の向こう側では、喜助が入り口に手を伸ばすが、結界みたいな何かに弾かれ、通ることができなかった。

喜助「――――――任せましたよ―――――・・・

・・・黒崎さん・・・穂奈美さん・・・」

『・・・・・・・』

喜助の声が聞えたような気がして、走りながら後ろを振り向いた。しかし、そこには誰もいない。

喜助・・・大丈夫。私に任せてよ。絶対に終わらせるから。だから、心配しないで待ってて。一緒に来る事が出来ないかつての仲間に対してそう想った。この想いが届けばいいのにと願いながら。

To be continued.
20.11.14 up
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