11 海上レストラン・バラティエ
船は、順調に進み。見えたきたのは、魚の形どった大きな船。それが海上レストランだ。ヨサクとジョニーに呼ばれ、その船を見て騒ぐ面々。ユキナはルフィ達とは逆の後ろの方でその船を見ていた。
『(久しぶりね。あの船を見るのは。んー、いつだったかな?最後に見たのは。)』
ユキナがそんなことを考えているとメリー号のすぐ近くを海軍の船が通った。
『(あの海軍もバラティエに行くのか。だとしたら、目立ったら面倒になるわね〜。まぁ、私の手配書は海軍でも出回っていないし、知り合いとかではない限り、バレるわけないと思うけど。もう少しだけ、バレずに過ごしたいもんねっ!あまり関わらないようにしよう。)』
ユキナはそんな事を考えながらその海軍戦を見ていた。暫くその海軍戦を見ていたユキナはルフィ達の様子を見に行ってみると何故かボコボコに殴られたヨサクとジョニーがいた。
『・・・?どーしたんだ?ヨサクとジョニーは。』
ルフィ「あっ、ユキ!海軍にやられたんだ。」
『そう・・・(あのリスト・・・)』
ルフィの答えを聞いて呆れたユキナの目の端にジョニーの傍で賞金首リストを見ているナミが映った。そんな中、海軍本部大尉のフルボディは部下に指示を出している。
ウソップ「おい。やべぇぞ!!!あの野郎、大砲でこっち狙ってやがる!!!」
フルボディ「沈めろ。」
海兵「はっ。」
フルボディの指示で海兵が大砲を撃ってきた。
ウソップ「撃ちやがったぁ〜〜〜〜〜〜っ!!!」
ルフィ「ん、任せろっ!!!ゴムゴムのっ・・・風船っ!!!」
そう言うルフィは、膨らませた腹で砲弾を見事に受け止めた。
「「「なぬ――――っ!!!」」」
ウソップ、ヨサクとジョニーは目を飛び出させて驚く。
フルボディ「なに・・・!!?」
ルフィ「返すぞ。砲弾っ!!!」
ルフィは砲弾を跳ね返すが、海軍船とは位置がずれ、バラティエに直撃してしまった。
ゾロ「どこに返してんだ、バカッ!!!」
『あー、あの場所は・・・確か・・・まずいことになったな。』
ナミ「あの砲弾が直撃した場所がどうかしたの?」
『あの場所は・・・バラティエのオーナーの部屋だ。』
「「「なにぃ!!?」」」
呆れながらそう言うユキナに全員が叫んだ。
――――・・・
その頃、海上レストラン・バラティエでは、オーナーの部屋にコックが集まっていた。
「オーナー。本当に大丈夫なんですか!!?」
?「大丈夫じゃねぇっつってんだろうが!!!いいから早く店へ戻れ!!働け!!」
「しかし!!店長の体が・・・!!」
ゼフ「てめぇら、おれを怒らすのか!?客にメシを食わしてやるのがコックだ!!!おれの店を潰す気か、ボケナスども!!!」
片足がなく、髭を三つ編みにしてくくっている人物・バラティエのオーナー兼料理長のゼフはそう怒鳴った。
「連れて来ました!!オーナー!!犯人はコイツです!!」
ルフィ「どうも。すみませんでした!!ぎゃあ――――っ。足がフッ飛んでるぅ!!!」
ゼフの足を見て勘違いして叫んだルフィにゼフから足の事についての説明が行われた。その説明を聞き、ルフィは元からだという事に安心するが、ゼフは先程の砲撃で全身打撲を負っていた。しかし、ルフィがお金なんて持っているわけもなく、ゼフからの要求に素直に償うと言う。そんなルフィに対してゼフは1年間の雑用ただ働きで許すと言うのである。勿論、そんな要求にルフィが納得するわけもなくゼフに異議を申し立てるのであった。
――――・・・
その頃、メリー号ではゾロ達が話していた。
ゾロ「遅ぇな。ルフィ・・・雑用でもさせられんじゃねぇのか。1ヶ月くらい。」
ナミ「海軍のせいにしちゃえばよかったのに・・・バカ正直なんだから。」
ウソップ「見に行くか!メシくいがてら!!なっ!」
『そうだな。』
そんな事を話す4人はバラティエに食事をするがてらルフィの様子を見に行くことにした。