08 暗殺計画を阻止せよ


日が昇り始めた頃、ルフィ達は海岸で海賊達が来るのを今か今かと待っていた。

ルフィ「来ねぇなぁ・・・朝なのに・・・」

ゾロ「寝坊でもしてんじゃねぇのか?」

中々やってこない海賊達にルフィとゾロはそう言う。

ナミ「あのさ。気のせいかしら。北の方でオーッて声が聞こえるの・・・」

ウソップ「北!?」

ナミ「うん。やっぱり、聞こえるわ!」

ゾロ「おい。どうした!?」

ウソップ「き・・・北にも上陸地点がある・・・!!まさか・・・」

ルフィ「海岸間違えたのか!?もしかして!!」

ウソップ「だってよ。あいつら。この海岸で密会してたからてっきり!!」

ルフィ「急ごう!!村に入っちまうぞ!!どこだ、それ!!」

ウソップ「ここからまっすぐ北へ向かって走れば、三分でつく。地形は、こことほぼ変わらねえから坂道でくい止められりゃいいんだが!!」

ナミ「まずいっ!!北の海岸ってったら私達の船がある場所だ!!船の宝が取られちゃうっ!!あぁ!!こんな時、ユキがいてくれたら!」

ルフィ「20秒でそこ行くぞ!!!」

ルフィは一気に走り出す。

ウソップ「ちっきしょお。せっかくの油作戦が台無しだ!!」

ナミ「急がな・・・・・・・!」

ナミも走り出そうとした時、坂道にある油に足が取られ滑ってしまう。

ゾロ「おいナミ!!何やってんだ。」

ナミ「きゃああ。助けて。落ちるっ!!」

ナミは必死に走り、咄嗟にゾロの服を掴んだ。

ゾロ「Σは!?うわぁああっ!!手ぇ離せ、バカ!!」

ゾロはナミに後ろから引っ張られたせいで、バランスを崩し、油の上に倒れてしまった。

ナミ「あ。ごめん。・・・・・・!!しめたっ。」

ナミは倒れてるゾロを踏み台にし、油から抜け出した。

ナミ「ありがと。ゾロ!!」

ゾロ「うががががっ!!うわ―――――――っ。」

ゾロはそのまま坂道の下まで転がり落ちていった。

ナミ「あ・・・;;わるいっ!宝が危ないの!!なんとかはい上がって!!」

ナミはそう言うと落ちたゾロをほったらかしにして走り去ってしまった。

ゾロ「あの女、殺す!!」


――――・・・


所変わって、屋敷ではユキナがメリーの治療を終えていた。

『・・・ふぅ・・・こんなものかな?だいぶ傷は塞がったけど・・・出血量が多いかっ。』

ユキナが見つめている先にはメリーの姿があるのだが、一向に目を覚ます様子はない。

『多分、あの執事もこれ以上は屋敷の人間に手を出さないだろうし・・・

・・・んじゃ、様子を見に行くかっ!』

ユキナはその場から離れ、ルフィ達がいる所へと向かった。


――――・・・


それから暫く経ち、村から少し離れた場所へユキナは来ていた。

『ん?あれは・・・』

その時、麦わら帽子に赤い服を着ている少年の姿がユキナの目に映った。

ルフィ「あれ!?村に出ちまったぞ!?おっかしいなー。北ってゆうから寒そうな方角に走って来たのにっ!!」

『(寒そうな方角って・・・バカじゃないのっ!?)・・・何してるんだ?ルフィ。』

ルフィ「あっ!ユキ!!良いところに来てくれた!北ってどっちか教えてくれ!!」

ユキナを見つけ、ルフィはそう言う。

『はぁ・・・一緒に行く。その方が早い。』

そう言って、ユキナはルフィを連れて、北の海岸へと向かった。


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